7日午後4時ごろ、群馬県大泉町の路上で下校中だった小学4年生の女の子を、包丁を持った17才の男子少年に襲いかかりました。幸いなことに少女は周囲の助けがあり、無事でした。

 まだ十分な情報が入ってこず、事件の読みは乱れますが、以下の点が注目されます。

(1)襲われた少女は、その時、うずくまってしまったという事実

   恐らく少女は、被疑者が「それほど長い刃物」を持っていたと認識できていなかった、ただ誰か判らない男性が「襲いかかり、暴力を振るおうとした」という程度の状況把握しかできなかったのではと推察されます。

   恐らくこうした状況下に突然置かれた子ども(少なくとも小学校4年生の少女)の多くは、本事件に見るように、身を固め守るため本能的に「うずくまる」といった「危ない行動」を取る恐れがあるということを想定(前提に置いた)した「安全指導」(特に「走って逃げる」という指導)を行う必要があるものと思います。  

   「うずくまって」しまては、本件事件に見るように、「覆い被さって」しまわれ「周囲の人の助け」がなければどうにもならないことを子どもは学ばねばなりません。

(2)いくつかの疑問

 この事件の過程には、以下の様な、知りたい多くの疑問があります

 ➀襲いかかられたとき、被害少女は、そのまま「その場」にうずくまったのか、横に逃げる{回避など}の行動はとなかったのか。とれなかったのか。それほど道幅は狭かったのか。

②マスコミ情報によれば少女に襲いかかり覆い被さったときには、ナイフは加害書の手から離れ、周りの者が拾っていた、というように見られるが、どうしてか?加害者は襲撃時にどういった行動をとったのか?

 ③防犯ブザーの紐は、一緒に下校中の少女が引いたのか?

 

 この事件は、非常に重要な知見を与えてくれものと思われます。私どもは、「現場に立つ」ことを基本とし、宮城県登米市豊里子ども園のナイフ所持男侵入事件に引き続いて、本事件でも現場実査に行くように計画しています(豊里子ども園に関する実査報告書は、現在執筆中です)。それにしても事件が多すぎ、人手と予算と時間がない。

(文責 清永奈穂 安蒜まどか 木下史江    2021/12/09)