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 何度も書いたことだが、女性が日常の生活を送る上で、お金を掛けずに、これだけはこれだけは心得ておこうということを述べましょう。全て元犯罪者と街歩きして得た、実際に役立つ答えです。

 

 都市は危険に満ちている。犯罪弱者である女性はいかにして身を守ればよいのだろうか。日常の街歩きから自宅(住戸、マンション個室)に帰りつくまでの行動を追(つ)って注意点を上げてみる。

犯罪者は、空間が生み出す様々なスキマ(社会的絆の切断、経済‐教育の格差、空間の裂け目、割れ目、明暗の段差、心の油断、過度の信頼、愛憎のもつれ、時間のずれ等)を狙い襲い掛かる。このス意識・キマ(ギャップ)をいかにして埋めるかが課題だ。防犯カメラや諸々の社会制度、近所の見守りなどが有効であろう。しかし、それと同時に、女性が普段から『我が身を守る知恵・知識(教養)』を身に着けておくことが重要である。助けを求めても周りに誰もいない、居てもみんな無関心、あるいは密室、そうした空間を犯罪者は狙う。

神戸事件を元に「その時」に備えた主な心得を掲げよう。

 

  • 通勤・通学・買い物中の乗り物乗車中~7つの心得~

<痴漢・ひったくり・ストーカ(つけまわし)からの安全>

  • 朝夕、あるいは普段時のエスカレータ、特に昇りのエスカレータで、後ろに立つ人の動きに注意(携帯を持っているか否か、その手が下肢に伸びてないか注意!)
  • 朝・夕のラッシュ、普段から混んでいる車両は避ける
  • ホームに並んで電車を待っている時、自分を執拗につけまわす、ならびをかえて後ろに並ぼうとする人に注意
  • 乗車したら出入り口近くに身を寄せない
  • もし自分の「いや(・・・)だZONE(・・・・)(胸、お尻、その周り、脚、首筋、肩など)」を執拗あるいはサリゲナク(・・・・・・・)触ってくる人には、気づいた時に、声に出して「やめてください」あるいは車両を換わる、降りる駅員に云う
  • 車内の座椅子で寝込まない、特にミニスカートの場合
  • 車内で座って化粧直しはしない(特に向かいの席の人が携帯をイジッている時には)
  • 職場・学校等での行き帰りの街路歩行中~7+8つの心得~

<路上で犯罪を企む人に良く見る心と行動>

  • 路上で犯罪を企む者は、基本、待ち伏せしたり歩きながら(一瞬人気(ひとけ)が絶えたと思った)、どんな場所で襲いかかる。
  • そうした待ち伏せしている怪しい人(不審者)の見分け方。共通するのは、その場所その時その人に「似合わない人」「おかしい人」「変な動き(行動)をする人」
  • その時、犯罪者は20メートルくらい前や後ろで「あなたを襲う」と注目し、そこからあなたのおよそ5メートルまで普通に歩き、5メートルを超えたら一気に走ったり摺り足で迫って来る(末尾、参考資料)。
  • 20メートルとは、電信柱2本の間、電車一両分のほどの間。
  • 5メートル手前から襲いかかられたら、身をかわすことは難しい、あなたは常に5メートル前や後ろの人に気を配りながら歩くこと。
  • そうした人が体に触れて来た時に、あなたが出来ることは、まず、ともかく振り切って、およそ20メートルを全力で逃げる(犯罪者が追(つ)いかけを諦める距離。犯罪者があなたに注目し始める20メートルと同じ)、あるいは大声で周りに助けを求めながら、体や持ってるモノを振り回す(大声だけでは取り掛かりの人は襲われているとわからない)。
  • 最後は、どこでも良いから噛みつく。噛みつく力は、シェパードの噛みつく力と同じくらいの力がある。

(以上の結果は、元犯罪及び元警察官の参加した科学技術庁(1989年当時)と文部科学省科研費研究(2016年)の実験によっている)。

<痴漢・ひったくり・ストーカ(つけまわし)からの安全>

  • 普段から友人・関係者と「あそこら辺、あそこは、そういう人がいるようだ、出る・出た(危険サイン)」の日常会話を交わし、記憶しておく
  • 街中を歩く時、自転車に乗っている時、友人と歩いている時などは、携帯を見ながら、あるいはイヤホーンを耳に差し込んで何かを聞き「ながら」歩かない。
  • 一人で歩く時、商店のショーウインドなどで、時々、周りの人、特に後ろを歩いて来た人の流れを見ておく(チラッ(・・・)と(・)観察(・・))
  • 大切な物を持って、人とすれ違う時、相手の身長×1.8メートルは最低開けて、すれ違うように心がける(相手が手を伸ばして物をつかむ時の最長距離)
  • 友だちと歩く時、ふざけて突然飛んだり跳ねたり、はみ出したりしない。
  • 夜間、灯りがあるからと油断してはならない、犯罪者も獲物(被害者)を狙い襲いかかるのに灯りが必要。強い灯りの外側で、灯りの輪から外れたところは一段と暗くなる。また弱い灯りが10メート間隔で並び、そこに「くぼみ」の様に暗い場所がポツント作られている所が犯罪者の潜伏・狙い場所。街路が明るいからと安心してはならない。
  • どうも追(つ)けられているなと感じたら、人の集まりのある明るい場所に移動。あるいは周りからしっかり身を守ることが出来る所に移動。携帯電
  • その逃げこんだところに居る人・警察。知人等に連絡。一人にならない。周りを確かめ時間を置く。
  • 家の前・マンション街路から玄関口前(半公共空間)~3+1の心得~

<戸建て住宅・アパート。マンション前街路での安全>

  • 人は、わが家の塀の塀が並ぶ5~10メートル手前から、わが家に「帰り着いた」と思い込む。しかし、そこは、まだ誰でも使える(犯罪者も立ち入ることが出来る)公共空間である(図3)。多くの人は、塀に接した空間を、「わが家の敷地の延長(領域感の錯覚)」と捉え、「家の中に入った」という安心感を抱き、それまでの緊張感を開放する。その開放感が「家の一歩前で」の心のスキを作り出す。実際、ひったくりやストーカ等の多くは、このスキを突いて「家の一歩前」の空間で犯行を行っている。ここが危ない。
  • そこで家屋やアパート・マンションを目の前にした10メートル手前

に来たら、それまでの歩みを心持ちゆるめ、その分だけ、前後左右に目を飛ばし、人の存在・動き(いつもそこに居ないのに人が居る、車が止まっている等)に視線を投げかける。

  • そうした人・車が周りに人が居ないのを見計らって近づいてきたら、自宅やアパート・マンション内に駈け込む、あるいは、自宅やアパート・マンションに人(家族や管理人)が居ない・直ぐに出られない場合、そのまま家・アパート・マンションに入らず、近隣の商店・スーパ、会社・住宅などに駆け込み避難する。

<家の玄関・アパート・マンションの入り口まで>

  • わが家の玄関前は、私の家の空間であると同時に、誰でもそこまで踏み込むことの出来る半私的+半公共空間でもある。玄関の扉・鍵を開けることに意識が集中し、後ろから襲われる事件が多いことに注意

・その際、魔訶に犯罪者が侵入していることが考えられるので玄

関に立った時、必ず玄関前に据え付けている「インターホーン」のブザーを一度押して(特に平屋二階建ての家)、中の様子を確認し、入ること

 

    ・玄関に取り付けている「錠」は、古い家屋では簡単に開けることができる物(鍵の差し込み口が横向き)があり、確認しておくこと

    ・玄関内に入ったら,まず最初に中から玄関のドア・チェーンを掛け

ることを習慣化しておくこと

  • マンションエレベーター・ホール~3+3の心得~

神戸事件現場を参考に、今回のような事件を防ぐための努力を考える。

 神戸事件のエレベーター・ホールには、4つの特徴がある。

①街路(公共甫空間)から住棟であるマンションエレベーター・ホールに向かうアプロ―千に段差なく、街路を歩く人が抵抗感なく(注視されることなく)入って行くことができる。少なくとも「ここは住棟の入り口」であることを暗示するため(「このアプローチは街路ではない」)、街路と住棟内のアプロ―千の間にフラワー・ポットを置くことが必要である。

  • 一応、エレベーター・ホールへ入り進んでく通路の途中には、オートロック扉があり(通路遮断)、両開きとなっている。しかし両開きであるため、被害者と同時に帯らをホールに入る(すり抜け・共連れ)ことは極めて容易である。

 ・扉があっても、絶対に不審者の侵入は防げないことを記憶しておく

・素早くもう一度外(街路)に出る

・避難所になりそうな場所があれば、そこに移動  

する(場所によって危なくなる場合もある。一度  

自分で避難所になりうるかを確認)

・携帯電話を知っている人(警察・父親・管理人等)に掛ける、そのふりをする。場合によっては、実際かける

  • エレベーター・ホールでエレベーターに乗る際、二人きりで絶対乗ら ない。

・乗りそうになったら、他の人が来るまで待つ

<エレベーター>

  • 乗って「おかしい人」と感じたら、ドアが閉まる前にエレベーターから速足で出る
  • 知らない人に笑い掛けたりしない

③必ずエレベーター内の昇降ボタンの前に立つ

  • 付設した階段~1つの心得~

①エレベーター・ホールに多くの場合

、階段あるいは外階段が敷設している。この会談は、エレベーターに同乗せずとも、その階段を昇り降りに使い、狙った獲物(標的)に接近し襲撃することができる。

 2006年神奈川県川崎市で起こった集合住宅に敷設から小学生児童投げ落とし殺害事件では、住宅内エレベーターに付設された階段が待ち伏せに利用された。

今回の事件においても、殺害後の6階エレベーター・ホールからの逃走に階段が利用されている。階段も、そういう利用のされ方があるのだということを記憶しておく必要がある。ホールから階段を駈けあがった者が居る場合は、注意し、場合によれば同乗者が来るのを待つ必要がある。

 

 結びに

 通勤・通学を経て安全安心にわが家にたどり着くまでに、心得ておかねばならないことをあげた。都市は変化し止まることがない。変化に応じ、掲げねばならない新たな安全の知恵・知識が創出される。技術は進化し、安全度を高める。同時に、いかに工夫を重ねようと、その工夫のスキマも数多く生み出される。絶え間なくスキマを埋め、安全神話を超える工夫を積み重ねて行かねばならない。スキマは突かれる。

どんなに平穏であっても、絶対の安全は無いことを頭に入れて言えねばならない。

(文責 清永奈穂    2025年9月22日)