2023/02/02の稿で「現在世の中の動きは、フイリピンで収監されている特殊詐欺グループメンバーを指示役「ルフィ」として、広域強盗事件の最終指示役として扱おう」という視線に「合点がいかぬ」という疑問を投げた。なぜか。

 私たちの研究所では、この種の「突発した、あるいは連続・継続」する「重大な社会病理現象」(犯罪や虐待、ストーカー、いじめ、自殺など)を読み解く時に4つの基本的視線を用意する必要があることを、研究所創設以来の流れの中で徹底して仕込まれる。

    視線1.その重大病理現象の時間的つながり方(間隔と社会的扱い方の変化)

    視線2.その重大病理現象の広がりと深さ(量と質)

    視線3.その重大病理現象主流が目指す目的と構造(仕組みと動き)

    視線4.上記の視線を確認するための検討資料の徹底した収集(数量+人的情報)

 こうした視線を基にして作成したのが2023年01月24日という早い時期に記述した「~組織の大枠組み立て~」中の「図1 強盗集団の構造」であり、作成したが未発表な「連続強盗事件の特性(下図2)」であった。

これら2つの図に示した連続する強盗事件を先の視線1.「その重大病理現象の時間的つながり方(間隔と社会的扱い方の変化)」、視線2.「その重大病理現象の広がりと深さ(量と質)」で追いかけてみると、2023年01月24日以降2月8日までに、面白い変化のあることが浮き彫りになってくる。一言で言えば指示役集団「ルフィ」だけでは説明できない事件の質的変容と量の広がりである。

(この稿続く)

            図2 連続強盗事件の特性(2023年1月24日)