多数の発生事例が首都圏のみならず地方から届いています(警察が認知できたか、それとも暗数化したかは判りません)。ここ1週間でほんとうに多く届いています。

背景には、次の理由があると思われます。
①以前の稿で述べたように潜在的犯罪者の「自己抑制時間(我慢)」が切れて,外に向け発散させ始めた(既に4月の半ばから切れ始めている)
コロナウイルス禍以前でも,犯罪総量は低減しているのに対し、若い女性を被害者とする性犯罪は横ばいか多発化していた。

②逆に被害者側も「内部から外部」へ向け、日も長くなったこともあり、夕刻から夜間に掛けての日常的行動を展開し始めている(街に出て買い物をしたい,ちょっと食事したい・気をまぎらわせたい・友達と会いたいなど)

③その一方で街に出ている「人」の総量は矢張り未だ少なく、それだけ犯罪発生を抑止する視線がすくなくなっている(人目を気にせず犯行を実行できる)。

④街歩きに偏りが出て,歩くコースが定まっており、それから外れた所は、以前はあったかも知れない視線が,現在は存在しなくなってきている(穴場の出現)
⑤マスク着用が常態化し,不審者の見分けが難しくなっている。それだけ不審者が不審者にならなくなっている。

⑥おそらく夕刻から夜間射かけての「人通り」がパタッと止まる状況が生じているはず.急速に人通りがなくなる(「かって」の感覚で街歩きはしてならない)。

こうした状況があります。互いに見守り合う共同防御の「力」が落ちています。自分で判断し自分で自分を守る自己防禦の「力」が必要となっています。

苦しいでしょうが、やはりまだ自己制御した行動を続けてください.特に若い、特に低年齢な女の子は注意。

「変だけど,まあいいか」と言ったプチ冒険はしない。人目から外れない(社会的距離をとりながら)。一人の時はさっさと行動する。防犯ブザーは必携。何か話しかけられても(おそらくマスク越し)千葉県警が開発した「イヤです、だめです、ゆきません」の言葉を発してください。犯罪者は,必ず人目の無い方に誘います。その気で歩く。
(文責  清永奈穂            2020・05・17)