わたくしたちは,実際に犯罪者に問いかけ、実験を重ね、事件現場におもむき、子どもたちが遭遇する「犯罪からの危機」を克服する方策を探ってきました。

その結果、以下のような標語に現わされる基本的チェックポイントをみちびきだすことに成功しました。

①注意すべき不審者像のチェックポイント=はちみつじまん

②注意すべき危ない場所のチェックポイント=ひまわりさん

今回これらのチェックポイントを踏まえ「それではどうすればよいの」という危機遭遇時にとるべき対応に関する基本的対応チェックポイント「ハサミとカミはお友だちと伝えよう」を開発しました(下図)。どう検討してもこの9つの対応しかありません。この一つ一つの対応に具体的な肉付けをしています。それも完成しました。

ランドセルすてて逃げよう、防犯ブザーの紐を引こう、こうしたことを単純に教えるのではダメなのです。ランドセルすてて逃げる間もないほど近くで襲われたらどうします? 防犯ブザー、持っていないときはどうします?

9つの輪、これが子ども指導の「安心の輪」の基本です。私たちはこの9つの動きを「子どもの年齢や心身の発達の状態」にあわせてプログラム化しました。すべてを一度に教える必要はありませ。幾つかづつ段階を追って順番に身につけさせれば良いのです。

9つの「ハサミとカミお友だちと伝えよう」の輪がそれぞれどういうことをさしているかは、別な稿で書きましょう。

こうしたことの検討は終わり、文章化されています。(株)ステップ総合研究所に申し込めば入手(有料)できます。

(文責 清永奈穂 岡野育子 八手紘子     2019・10・07)