10月4日、朝芽さんのご遺体が、靴や靴下のあった江戸川下流の川岸で見つかった。朝芽さんのこれからという人生が途切れたことの無念さに頭を下げ両手を合わせると同時に、ご両親の思いに胸塞がれる。さらにこの思いは、麻美さんがお住まいであったエリアにお住まいのかたがた、朝芽さんがかよっていた学校の友だちの無念さと悲しみそして不安にもつながる。

注意しなければならないことは、この10月4日の朝芽さんのご遺体が川の中で溺死状態で見付かったということが「彼女自らの動作」によっての結果(事故、あるいは自殺など)である、と早々と結論付けてはならないということである。

私たちは、この事案が起きた9月26日現場実査に赴き、多くの疑問を抱き、この事案は「偽装工作」が施されているのではないかと翌日の27日に述べてきた。

朝芽さんが水死体で見付かったと云うことは、この疑問が解決されたと云うことを示すものではない。ご遺体が「川の中にあった」というだけで、「偽装工作」でないということを証明したものではない。むしろ事案は原点に戻ったとみるべきであろう。

これまでに成されてきたマスコミなどの厳しい追求もあって「靴や靴下が置かれていた位置、時間、状態など」への疑問、私たちが現地実査に赴いて朝芽さんの「当日の動き(行動)」に関する疑問などが一層大きくなっている。

さらに加えて、ご遺体発見後に、朝芽さんが自らの行動によって「何らかの理由で水死した(たまたまの事故、あるいは自殺)」と言い切るには、解かねばならない「もう一つ」の重要な疑問点のあることを見いだした。

このポイントについて、現場に立ち入っているメディアも、また現場について考えている方々も、まだ触れていない、あるいは重要視していないと思われる、見落としてはならない極めて重要なポイントである。

このポイントが示す疑問を解かねばならない。私たちはメジャーを持って、どんなに忙しかろうと、再度現地実査に赴く用意をしている。それは「子どもの安全」を研究する者の義務である。

(文責 清永奈穂 木下史江   2022/10/07)