日本政府の地震調査委員会は2013年1月、南海トラフで今後20年以内にマグニチュード8~9級の地震が発生する確率を「60%程度」に引き上げました(読売新聞 1/13(金) 19:08配信)。もし東海地方で南海トラフ大地震が発生したら死者だけで12万4千人~23万1千人出るのではないかと考えられています(2011年に起きた東日本大震災では2万2312名の死者・行方不明者が発生)。つまり太平洋側に大地震が「(僅か20年後の2043年までに」来るか来ないか」ではなく、「来るのだ」という段階に入ったと考えられます。

わたくしたちは「恐ろしい事は後まわし」と考える習性(クセ)が何ごとにもあります。「なんだ20年先か」と思った方もいるかもしれません。でも「20年以内」とは「20年先」のことではなく「今、目の前で起こっても不思議でない」と言うことなのです。日本列島のどこかで何十万人という人が生死をさまよう巨大地震(「脳天の一撃」。平井邦彦)が今子どもたちの目の前に迫っているといってもおかしくないでしょう。この危なさは年々高まっています。

子どもたちに生きのびる知恵と行動力を早急に付ける必要があります。わたくしたちは長岡造形大学名誉教授の平井邦彦博士の御助言を頂きながら、岩崎書店から3月出版を目指し「その時生きる」の絵本原稿を仕上げました。

(文責 清永奈穂 安蒜まどか 木下史江     2023/01/15)