「市民が日々遭遇する可能性の高い危機の実態把握とその最適な問題解決策」を確かなものとするための調査・研究そしてそれに基づく様々な提案をおこなう研究所です。

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神戸長田区女児遺体遺棄事件現場実査報告

神戸長田区で女児の遺体が遺棄されていた事件の現場に実査に行ってまいりました。詳しい分析結果は後日またご報告いたします。

「子どもの安全臨床指導士」の養成講習(東京都外からもお申込みいただけるようになりました)

「子どもの安全臨床指導士」の養成講習


下記、東京都内に限定しておりましたが、他県からのお問い合わせ
もあり、東京以外に在住の方もお申込みいただくようにいたしました。若干名まだお申込みいただけます。ご興味ある方は、どうぞよろしくお願いいたします。



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「子どもの安全臨床指導士」の養成講習


最近の講習会の開催状況を踏まえ、下記の要領で指導士養成講習会
を催します。


この指導士資格を得ることで、自治体や学校などで行う、子どもの
安全分野の指導・講演に「全国市民安全教育協会」から推薦・参加できます。


1.主催


  「全国市民安全教育協会」


2.全国市民安全教育協会の構成

  代表 (議長;元日本女子大学教授犯罪行動生態学専攻)理事大学教授4名、研究所代表1名、教育実践シニアエキスパート4名

3.今回講習内容
 (1)期日・・・・・2014(平成26)年11月16日(日)(午後1時~午後5時)(時間が変わりました)
 (2)募集人員・・・10名

(3)講習内容
   ①安全に関する座学(子どもの安全の現状、指導内容・指導方基礎教養など)   
    ②安全に関する実地指導(臨床実践指導。要指定の服装)
    ③子どもの安全基礎能力診断法(テストの行い方)
    ④最終テスト及び面接
    
(4)場所・・・・グランドアーク半蔵門(〒102-0092 東京都千代田区隼町1−1 電話:03-3288-0111)
(5)講習受講費
   8000円(2級指導士免除取得。含む、教科書及び自学用DVD費)
(6)申込先・・・指定の簡単略歴や動機理由等を書いて、10月31日までに
下記に送る。
112-0012
東京都文京区大塚2-4-8-705
NPO法人体験型安全教育支援機構

(7)その他
 この講習を受講しても、必ずしも「子どもの安全臨床指導士」資格を得るものとは限りません。
受講生は、今回得ることが出来なくとも、次回以降、無料で受講し試験を受けることが出来ます。

子どもを守るための地域の取り組み(静岡や福岡から)

色々あった先週の締めくくりは、福岡での安全安心まちづくり交流会でした。午前中の交流会では、参加者の方々に、子どもへの体験型安全教室の内容を(無理矢理)体験していただき、実際に子どもたちに伝えてほしいことをお話ししました。

 子どもに伝えるには、じつは、よくよく理論がわかっていないと、おざなりな授業になってしまいます。なので、本当は、もっと丁寧に講義をしたかったのですが、時間が短く申し訳ございませんでした。

 私がよく通っている静岡の皆さんによる授業を、全国の方にも見ていただきたいなとつくづく思います。皆さんかなり勉強を繰り返し、子どもたちの前で失敗をしながら恥じもかきながら、精一杯、授業をしてくださっています。

 簡単に上手にはできるものではないのですが、あきらめず、理想を持ちながら精進されている姿は、全国の防犯ボランティアの方々を力づけると思います。

 クローズアップ現代では、「質問を待たずにどんどんお話し下さい」という国谷さんのやさしさに甘え、勢い込んで突っ走ってしゃべってしまいました。お聞き苦しく、よくわからないこともあったと思います。伝えたかったことを的確に伝えるのは難しい、とつくづく感じました。静岡に関しても、もっとお話ししたかったのですが、静岡の皆様ごめんなさい。

 防犯まちづくりは結局人づくりだと思います。福岡では、人を育てていきたい、というお気持ちが沢山あることがわかりました。これからの福岡の街づくりに希望が湧いた土曜日でした。

 写真は、静岡の東部の防犯まちづくりアドバイザーの方が制作したセット。コンパクトに持ち運べるように工夫されています。

AERA 子どもの犯罪に関してのコメント掲載

神戸の事件を受け、子どもへの犯罪に関して、弊所所長清永のコメントが掲載されました。

犯罪から子どもを守るために

昨日、富士市の防犯まちづくり大会で、清永奈穂が講師として子ども・女性・高齢者の安全についてお話ししました。話しの中心は、犯罪者の行動を知る、ということと子どもへの犯罪をどう防ぐか、でした。

 講演の中で、下記のような「現代の犯罪者気質6つの一般的特徴」についてお話ししました。

①いかなる犯罪者でも犯行時はおびえている

②プロになるほど高い知能・技術・豊富な情報(常時学習)

③高い偏執性ー妄想性

④社会や周辺への強い被害意識ー復讐心

⑤巧みな自己弁護ー強い中和の精神

⑥あきらめ悪く、隙あれば何度でも繰り返し襲い、みえはり

そして、いかなる犯罪者でも、突然被害者の目の前に現れていきなり犯行を犯すのではなく、犯罪者が被害者に到達するまで線となって動いている。その線を妨害するような何らかの防止策が入れば、犯罪者が被害者を襲うことを防げる、ということをお話ししました。

防止策の基本形は、8つあります。遮断、威嚇、阻止、回避、強化・教育、乖離、強制(教育)、そして環境改善です。(詳しくは「犯罪者はどこに目をつけているか」新潮新書、または「防犯環境設計の基礎」彰国社))

 犯罪者は、情報を集め、周到に準備し、行動します。防ぐ方も、防犯データを集め、犯罪に対して十分に準備し、ふせがなければなりません。事件が起きるたびになぜ防げなかったのか、悔しさがつのります。今月来月は防犯月間が始まるため、講演等が増えます。各地でできる限りのことをお伝えできたらと思っています。

写真は、静岡での体験型安全教室の途中の休み時間に、質問に来てくれた女の子とお話ししているところです。「こうなったらどうなっちゃうんだろう、こわいな」と相談に来てくれました。子どもたちとのこういう一つ一つの会話も大事にしていきたいと思います。

多摩市連続放火事件についてコメントいたしました。

9月12日、14日、16日、17日に、多摩市内で発生している放火事件について、弊所清永奈穂が、TV朝日モーニングバードにて事件分析いたしました。

しんきん経営情報

「しんきん経営情報」9月号の特集「企業の防犯ガイド」に、弊所所長清永執筆原稿が掲載されています。今回は、侵入盗に対して、情報セキュリティに関して、地域との連携に関して書いております。



 偶然ですが、商店街特集のコーナーでは、以前安全教室を行った、清水の銀座商店街が紹介されています。こちらもぜひご覧いただければと思います。素敵な商店街です。

千葉県柏市における 「オレオレ詐欺対策研究」の中間報告

 回収アンケートの一部(柏市市民安全課撮影
 回収アンケートの一部(柏市市民安全課撮影

千葉県柏市における

「オレオレ詐欺対策研究」の中間報告

柏市と全国安全都市会議が協働して取り組んでいる「オレオレ詐欺撲滅に向けての研究」の中間報告が柏市防災安全課によりまとめられました。

 柏市居住の60歳以上の方々にご協力いただきました調査(被害経験の有無)は、9月1日現在、610人の方からご回答を頂きました。

 柏市防災安全課の集計によりますと被害経験者(未遂も含む)の割合は2.29%にも及んでいることが判明しました。かなりの割合と思われます。また被害者の地域居住分布にかなりの特徴ある偏りがうかんできました。

まだ中間報告(速報値)の段階で最終的集計と分析(10~12月末終了)ではありませんが、柏市民のご協力により、今後の取り組みに向けての非常に有効な結果が得られる可能性が見えてきました。

今後一層、柏市、柏市民、全国安全都市会議、ご協力いただいている有識者の四者協働でオレオレ詐欺撲滅に向けて地方自治体としての取り組み研究を積極的に進めて行きます。

(柏市長 秋山浩保、全国安全都市会議長 清永賢二)

「子どもの安全臨床指導士」の養成講習

「子どもの安全臨床指導士」の養成講習

最近の講習会の開催状況を踏まえ、下記の要領で指導士養成講習会を催します。

この指導士資格を得ることで、自治体や学校などで行う、子どもの安全分野の指導・講演に「全国市民安全教育協会」から推薦・参加できます。

1.主催

  「全国市民安全教育協会」

2.全国市民安全教育協会の構成

  代表 (議長;元日本女子大学教授犯罪行動生態学専攻)理事大学教授4名、研究所代表1名、教育実践シニアエキスパート4名

3.今回講習内容

 (1)期日・・・・・2014(平成26)年11月16日(日)(終日午前10時~午後4時)

 (2)募集人員・・・10

(東京都内居住、男性5名、女性5名。年齢20歳代~60歳代)

(3)講習内容

   ①安全に関する座学(子どもの安全の現状、指導内容・指導方基礎教養など)   

    ②安全に関する実地指導(臨床実践指導。要指定の服装)

    ③子どもの安全基礎能力診断法(テストの行い方)

    ④最終テスト及び面接

    ⑤昼食持参(食事をしながらのフリーディスカッション)

(4)場所・・・・東京都文京区内

(5)講習受講費

   8000円(2級指導士免除取得。含む、教科書及び自学用DVD費)

(6)申込先・・・指定の簡単略歴や動機理由等を書いて、10月31日までに

下記に送る。

112-0015

東京都文京区目白台2-12-17

㈱ステップ総合研究所

(7)その他

 この講習を受講しても、必ずしも「子どもの安全臨床指導士」資格を得るものとは限りません。

受講生は、今回得ることが出来なくとも、次回以降、無料で受講し試験を受けることが出来ます。

(8)連絡先

 担当 ㈱ステップ総合研究所 岡野育子 

倉敷の女児連れ去り事件に関して、NHK NewsWeb、TBS朝チャン、テレビ朝日モーニングバードに出演しました。

子どもを犯罪から守るには、地域の見守りと、そして子ども自身に自助、共助の力をつけることが大切です。どうやって子どもに力をつけて行ったらよいのか、ほんの一部ですが、番組でお話しいたしました。

事件に学ぶ②

長崎県佐世保市女子高校生による同級生女子殺害事件に思う

行われた犯罪行為の猟奇性により大変な騒ぎとなっている。その騒ぎは他の多くの人に語って貰うこととする。

事件の猟奇性や直接間接の原因などは、全く過去の事件のリフレイン(繰り返し、焼き直しとしか思えぬ言葉が並ぶ。従って出される結論も過去と同様な結果を仰々しく並べただけとなっている。

宮崎事件、酒鬼薔薇事件事などなど。過去の資料を読み返してみるがよい。同じだ。

この事件の報道に接する内に頭の中で渦巻いたことは、「メデイアはここまで方いて良いのか」「こういう表現を使って良いのか」といった思いであった。頭部や腕を切断までは許すとして、一部マスコミの中に「腹部を切り開き、その中を覗いた可能性がある」とまで報じている。遺体には様々に切りつけた跡があった、ぐらいではすまないのか。

いつも思うのだが被害者のご遺族にとっては、ここまで書き曝かれる必用があったのか、被害者の少女のご遺体が、もう一度、マスコミという社会の目で無機質興味本位に切り刻まれたなどという思いがするのではないか。

一番問題としたいのは、こうした事件をいかに未然に防ぐか、ということである。これまでに行われてきた「命の教育」が問われる。命の教育が喧伝され、全国の学校で広められた背景には、同じ佐世保でおこった、少女による同種の事件があった。命の教育が唱われた初めの頃から、現場で少年問題に取り組む専門家の中で「あんな坊さんが言うようなことをやって、すめば大したもんだ」という声があったのは確かだ。

今後「あれは高校生だから」という論調が出るに違いない。そうではない、高校生だから問題なのだ。彼/彼女らは小・中学校時代に十二分に「心の教育」を時間を掛け心と身に染みこませ、高校生になったはずだ。文部科学省を始め「心の教育」に携わって来た方々は、長崎佐世保の方だけでなく、全国の方が「何だったのだ、命の教育は」と深く考え方策を考えるべきではないか。

問題を解く鍵は既に考えられ用意されている。

酒鬼薔薇事件の少年が立ち直った過程を辿ってみるべきだろう。また人間とは何ものか、という問を突き詰めて考えるべきだろう。もう一度いう、答えはある。その答えを導きだそうと努力しない限り再度の同種事件の発生、そこまで行かずとも「いじめ」の中から悲惨で凄惨な事件が生じてくるであろう。(清永奈穂・清永賢二)

あきらめてはいけない。子どもはがんばれる。自助のちからをつける。

静岡 藤枝での体験型安全教室の様子
静岡 藤枝での体験型安全教室の様子

松戸で、連れ去り未遂事件が起きました、しかし、女子児童にけがはなく、叫んで逃げたため男は車に乗って逃走しました。県警によると、女の子が学校のプールの授業に向かう途中、男が待ち伏せし、無言で女子児童のほほを両手で触るなどしたということです。近くにはドアの開いた黒色のワゴン車があり、連れ去られると感じた女子児童は叫んでその場から逃げました。男はそのまま車に乗り、東方向に逃走したということです。子どもは、無力ではなく、力の限り抵抗することができます。知恵を働かせ、勇気をだし、声を上げて逃げる。。この女の子は素晴らしい、と思いました。どの子でも、このようなことができる様、体験型の安全教育を広めていきたい、そう思います。

事件から学ぶ 1.岡山県倉敷市小学5年生誘拐事件から学んだこと

事件に学ぶ1.岡山県倉敷市小学校五年生誘拐事件から学んだこと

上記事件から以下のような点を学び・確認しました。栃木県日光市で起きた「少女誘拐殺人事件」と合わせ考えると、様々な検討課題が浮かび実証されます。学び続けることは、大切な実学研究だと思います。

<学び>

①事件現場には、予兆・前兆がある。

②被害者を中心とし被疑者は、事前に徘徊・待ち伏せ・被害者選択などの行動を採っている。

③通学路は、実際の犯行現場として狙い目になる。

④子どもの連れ去り・誘拐には、自動車が利用される。

⑤多くの子どもは、「殺すぞ」あるいはそれに類する言葉を掛けられた時、心理的に抵抗できない。

⑥目撃者は、車のナンバーを瞬間的に少なくとも上3桁まで記憶しておくと、被疑者検挙につながりやすい。

⑦車の中に連れ込まれたら、子どもはほとんど抵抗できない。

⑧スマホを携帯していても、実際の被害者化を防ぐことはできない。

⑨被疑者や被害者の追跡には、地元住民の総力あげての協力が有効である。

⑩被疑者は、事件現場から、車を使っても、およそ半径10㎞に居住する。

⑪被疑者は、市域を越え、隣接市から犯行に及ぶ。

⑫この種事件の場合、一人住まいの者が多い。

⑬部屋に連れ込まれた子どもは、声もあげず「小鳥がうずくまる」ようにじっとしている。

⑭子どもを部屋に連れ込んだ被疑者は、余分な食料、消耗品、子ども用の衣服や雑貨、本などを購

入する。      

(株)ステップ総合研究所 清永奈穂

©Naho Kiyonaga 禁無断転載・コピー

子どもや女性を狙う性犯罪者の行動から通学路の安全を考える

市原での女子中学生連れ去り未遂事件など、このところ子どもに対する犯罪が多発しています。

事件に共通することを、下記のようにまとめてみました。

①事件は、通学路で起きている。通学路は安全、と思われるが、しかし、これほど危険な道もない。市原、広島、今市など、通学路で起きる悲惨な事件は多い。

特に人通りの極端に少ない通学路、歩車道の区別のない道路は事件が起きやすい。犯罪者にとって「近づきやすい」「逃げやすい」場所だからである。

②性被害に遭った女性の6割は、その一週間前、あるいはそれ以前に犯人に顔を見られている。

一方的か双方的かは別として、犯人は被害者の顔を見ていて「あれはいい、あれにしよう」などと判定している。

しつこく、妄想を膨らませることにたけているのがこの性犯罪者で、逆に、被害者の4割は、ある時「あ、変に見られている」と思った時があるという。

だとすれば、被害者は危機の前兆をキャッチしている。

もちろん、出会いがしらの犯行もあるが、周到に計画した機会を利用して、襲い掛かることも多い。少しでも前兆を察知したら、犯罪者に「機会」を与えない努力をしなければならない。

③性犯罪者は、偏執的、妄想癖、があり、それらがエスカレートする特徴がある

③犯罪者は、だいたい半径500メートル先から「獲物があるか」みながら徘徊する。

 そしてだいたい半径200mの街区空間を「このあたりでやる」と本格的に意識する。徘徊段階から、「あそこかここか」「前に目をつけていたあそこ」と意識して獲物探しにかかる。

同時に、それまでの「いい獲物があるかどうか」に「見とがめられない」という条件が加わる。

 20メートルの近隣空間になって、実行決定段階に入る。「ここでやる、この獲物をやる」と意志を固める。

心理的な探索状態から、個別具体的な襲撃マインドに変わる。狙いを定め、すきをうかがうのだ。

この意思決定を支えるのが、元犯罪者たちの証言や調査によれば「いい獲物がある」「見とがめられない」「やりやすい」という三つの心理だ。

ここまで来ると、犯罪者自身が本当に気にするのは、獲物の評価や周囲に見とがめられないことより「今、やりやすいか」、すなわち一瞬の「機会」があるかどうか、である。

やりやすいか、とは「近づきやすい」「逃げやすい」「’犯罪者にとって)いいイメージがある」である。

④20メートル先から狙ってくる犯罪を防ぐためには、20メートル先を意識する。すれ違う時は相手の身長×0.8、の間は空ける、

全力で20メートル以上は走る、大声を全身で出す(手などふりながら叫ぶ)、最後は噛みつく

④警視庁の統計では、「ここでやろうか」、と思いながら下見をしたり子どもに話しかけている不審者に、迷惑防止条例をつかって警察官が注意をしたところ、

9割が、犯行をあきらめた、という統計がある。声をかける、二度見るということで防ぐこともできる。

(出典「犯罪者はどこに目をつけているか」新潮新書 清永賢二 清永奈穂」)

子どもへの犯罪を防ぐための5つの方法

事件現場写真
事件現場写真

 岡山倉敷の小学生の女の子がいまだ行方不明のまま、3日目になってしまいました。子どもが、突然姿を消す、ということはあってはならないことです。このような事態が起きるたびに心がちぎれんばかりに苦しくなります。早くおうちに帰らせてあげたい、と心から祈っています。

 昨夜、あきる野市教育委員会主催の、子どもの安全のための研修会がありました。学校関係、保護者、地域の方々が市役所に集まってくださり、いかにして子どもへの犯罪を防ぐか、についてお話しいたしました。あきる野市は、東京都で最初に、このような研修会を始めたところで、100人を超す方々が熱心に耳を傾けてくださいました。

 子どもを犯罪から守るために何ができるか。それには5つ方法が考えられます。

街を汚れたものにしない
街を汚れたものにしない

1.前兆を捉える

 犯罪は、突然起こるのではなく、「前兆」があります。「そういえば」ということが事件が起きた後には必ずある。それをいかにつかんで行動するか。犯罪者との戦いは情報戦です。6.3.2の兆候をつかむこと。もし、不審な車をひと月に3回以上見かけたら、それは危険な信号です。そのほかにも、付近で3回以上事件(罪種にかかわらず)が起きていたら、それも危険な信号です。地域で協力し、声を掛け合う、環境を見直す、子どもに注意喚起だけでなく、実際に場面を想定した体験的な防犯教育を再度行わなければなりません。

2.犯罪は、犯罪者にとって「近づきやすく、逃げやすく、犯罪者にとっていいな、」という場所で起こる、ということをしっかりととらえること。

決して「入りやすくて見えにくい」だけではない。これはほんの一部。そして、安全マップを作るなら、季節によって作り変えること。景色は四季でかわってしまう。そして、マップを作って終わりではなく、危ない場所をどう変えて行けるか、まで考えること。

3.子ども自身に自助・共助・公助の力(安全基礎体力)をつける 

 子どもは守られるだけでなく、自分で守る力を「体験的に」身につけさせること。子どもが一人になった時、自分で自分をしっかり守れるような力をつけるには、言葉だけで教えても無理です。体験的に学ばせることが肝心です。そしてその体験を通して危機に際して大人としての振る舞いのできる子どもに育てること。危機に面した時、的確な判断ができ、それを実行に移せるような心の発達を促すこと。人間を育てる教育が安全教育です。GPSや防犯カメラ、安全マップでは、子どもの被害を止めることはできません。

4.「この地域では犯罪は起こさせないぞ」という市民の意識=’マイシティ’、という力を醸造させること。

5.地域を汚れたものにしない。

 事件が起きると、その家族ばかりでなく、周囲の方々、同級生など沢山の人々が苦しみます。悲しいの一言ではすみません。事件が起きないように、地域が守る、そして子ども自身に力をつけること、そのために大人が知恵を出し合い、努力しなければならないと強く思います。

(参考 「犯罪からの子どもの安全を科学する」(ミネルヴァ書房)、「犯罪と地震から子どもの命を守る」(小学館)

©Naho Kiyonaga 無断転載をお断りいたします。

NHK Eテレ 「すくすく子育て」の赤ちゃんからの防犯教育に出演

今週19日から、Eテレで0歳から5歳までの防犯教育について、NHKの番組作りに協力いたしました。

放送日は下記の通りです。いずれもEテレ、すくすくチャージは後半です。

1 地域デビューさんぽ

7月19日(土)21:00~

(再放送・7月25日〔金〕10:30~)

2 元気にあいさつさんぽ

7月26日(土)21:00~

(再放送・8月1日〔金〕10:30~)

3 自分の足でおさんぽ

8月9日(土)21:00~

(再放送・8月15日〔金〕10:30~)

4 ひとりだちさんぽ

8月30日(土)21:00~

(再放送・9月5日〔金〕10:30~)

お時間があれば、ご覧ください。

 

自治体中心の日本で初めての振り込め詐欺研究を始めました。



 全国安全都市会議(事務局愛知県春日井市、議長清永賢二)と千葉県柏市が研究協定を7月9日に結び、自治体の安全安心確保に大きな課題となっている「振り込み詐欺防止研究」を始めることとなりました。参加自治体は、安全都市会議構成自治体の内の長野県飯田市、愛知県春日井市、千葉県柏市の3自治体です。



 具体的な研究のスケジュールとしては、柏市居住の高齢者およそ6000人を対象に詐欺事件の被害状況を調査分析し、自治体として可能な予防策を各市長に提案、同時に記者発表する予定です。

この研究には、全国安全都市構成都市メンバーの他に、以下の方々が参加して折ります。日本で初めての自治体中心の振り込み詐欺研究であり、貴重な結果が期待されております。

研究作業従事者
 
(1)清永賢二(全国安全都市会議長、元科学警察研究所犯罪予防研    究室長)
(2)小山高正(日本女子大学教授・元日本女子大学副学長)
(3)久保正行(元警視庁捜査一課長)
(4)雨宮 護(筑波大学准教授)
(5)清永奈穂(株)ステップ総合研究所所長
(6)全国防犯協会連合会小林課長
(7)柏市防災安全課(研究拠点都市)
(8)愛知県春日井市市民安全課(全国安全都市会議事務局)
(9)長野県飯田市市民安全課
(10)静岡県市民島元正彦
(11)岐阜県恵那市市民岩井

(読売新聞、朝日新聞で掲載)
http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20140708-OYTNT50357.html

最近の事件の発生状況を考える

 清永奈穂と清永賢二は、事件を読み解くための新しい本「犯罪者はどう動く~犯罪行動生態学からの読み解き~」を執筆しつつああります。現在三分の二を執筆しました。

 

 この本を書いている途中に考えたことですが、明らかに犯罪を産みだす「構造」が変わったのではないか、と言う思いが強くなってまいりました。これまでは、せいぜい警察庁や都道府県警察の犯罪統計に基づき罪種(手口)ごとの分析や解釈ですんだのが、これからは犯罪の質や量、そしてその犯罪を産みだす背景さらには犯罪者の動きまで含めての「構造的つながり」を持った分析が必要なのではないか。その構造が、明らかに2005年以降、特に最近変化・変動していると思うのです。

 

 この「構造変化(構造変動)」を視野に置かねば、犯罪統計に見る犯罪の低減傾向の裏、表面化されない問題性を読み解けないのではないか。現実に起こっている犯罪、その現場を、静かに時間を掛けて見続ける必要があると思います。

 マズメディア、特に日々流されるテレビの事件報道によって、何かしら事件さらには犯罪を「見て聞いて経験した」という思いで犯罪問題を考えるのは極めて問題と思われます。

 決して犯罪に怯えることなく冷静に、何が問題なのかを見つめ考える必要があります。特に犯罪のプロである警察にそれを求めたいと思います。

 わたくしたちは安全安心の短い賞味期限に迫られ、危険水域に入りつつあるのではなかろうか。本を書くと同時に、最近増えた現場や市民の前に立ってこう考えています。

 

市原市中2女子連れ去り未遂事件

 市原で中2の女子生徒が、車で近寄ってきた男に連れ去られそうになる事件が起きました。幸い、すぐに犯人は逮捕されましたが、地域の方々、同じような年頃のお子さんをお持ちの方は犯人が逮捕されても不安なことと思います。

中学生だから、大丈夫だろう、ということはなく、実は、行動範囲も広がり、行動時間も早朝から夜遅くまでと広がる中学生の犯罪被害は増えています。

だからといって、いつもいつも大人がどこまでもついて行くことはできません。

そのため、子ども自身に危機に遭遇した時に勇気を出して対処するような力をつけなくてはなりません。

その力(安全基礎体力)をつけるためには、まず、危機とは何か中学生自身が知ることが大切です。(そのために、弊所は、昨年より、NHKと「中学生のための防犯」の番組を監修しました。)

http://o.x0.com/m/14438

 危ない場所とはどういうところか。危ない人とはどういう人か、まずは知ることが大切です。

今回事件が起きた場所は、私たちが子どもたちに教えている危ない場所の標語「ひまわり」で起きています。
「ひ」は「ひとりだけになるところ」、「ま」は「まわりからみえにくいところ」、「わ」は「わかれみちうらみちがあるところ」、「り」は「利用されていない空き地やあきやなどがあるところ」。犯罪者は「近づきやすく」「逃げやすく」「(犯罪者から見て)いいな」と思うところで犯行を行います。そして必ず下見をしています。

 次号は危ない人について書いていきます。

小2教育技術(小学館)「子どもの防犯」

小二教育技術 7・8月号の「特別インタビュー」ページに、弊所清永が。子どもの防犯について、子どもを狙う犯人の傾向、自助の力の付け方、イギリスの取り組み、などについてお話ししています。

http://www.shogakukan.co.jp/magazines/detail/_sbook_0300508114

静岡県防犯まちづくりアドバイザーによる体験型安全教室

6月17日、静岡県藤枝市立青島東小学校で、静岡防犯まちづくりアドバイザーの皆さんが、高学年対象の体験型安全教室「あぶトレ!」を行いました。(昨年までの授業の様子は、こちら)

http://www.pref.shizuoka.jp/kenmin/km-110a/25abutore.html

 昨年までは、低学年対象のみでしたが、今年からは高学年も始まりました。青島東小学校は、なんとあの長谷部選手の出身校。高学年の子供たちには、自助だけでなく、ひとりひとりが安全な街づくりを担う責任がある、ということも含めて、お話ししました。アドバイザーの皆さんの中には、お仕事を休んで参加された方も多く、静岡の方々の「人は宝」という意識に、また学んだ一日でした。まだまだ工夫は必要ですが、今年は、静岡で、新しい動きが次々生まれそうです。

通学路の安全

見通しが良くても「近づきやすい」「逃げやすい」と感じたら犯罪は起こる
見通しが良くても「近づきやすい」「逃げやすい」と感じたら犯罪は起こる

 今市の事件の犯人逮捕により、通学路の安全が今また問われています。

 犯罪者は情報を集め、どこで、どのような手口を使い、どんな子を獲物として狙うかを定めてきます。

 ちょっとした瞬間に、思いもよらないところから犯罪者が忍び寄ってきてしまったら、子どもは何も対処できない。これは、私たちが2007年と、2010年に行った子ども犯罪被害実態調査でも明らかになっています。「その時何もできなかった」という子どもは20%、声も出せず、走れず、悲しくつらい思いをした子供たちが沢山いるということです。その一方で、パトロールも疲労してきています。もちろん毎日雨が降っても雪が降ってもパトロールしてくださる方がいる。もちろん誰かが見てくださることはとても大事なことです。しかし無理に動員しても、それは、不満がたまり長続きはしません。

 だからといって、このままでよいのか。そうではない、と思います。

 

 これらを解決するには、地域と、家庭と、保護者、警察、学校が一体になって対処していく必要があります。そうでなければまた次の子どもが狙われることになってしまう。実際、子どもへの犯罪は今、増えてきています。

 事件を防ぐ方法としては、

1.前兆をつかむ、

犯罪は、突然起こるのではなく、「前兆」があります。「そういえば」ということが事件が起きた後には必ずある。それをいかにつかむか。犯罪者との戦いは情報戦です。

6.3.2の兆候をつかむこと。

2.犯罪は、犯罪者にとって「近づきやすく、逃げやすく、犯罪者にとっていいな、」という場所で起こる、ということをしっかりととらえること。決して「入りやすくて見えにくい」ではない。これはほんの一部。そして、安全マップを作るなら、季節によって作り変えること。景色は四季でかわってしまう。そして、マップを作って終わりではなく、危ない場所をどう変えて行けるか、まで考えること。

3.子ども自身に自助・共助・公助の力(安全基礎体力)をつける

 子どもは守られるだけでなく、自分で守る力を「体験的に」身につけさせること。危機に際して大人としての振る舞いのできる子どもに、育てること。危機に面した時、的確な判断ができ、それを実行に移せるような心の発達を促すこと。人間を育てる教育が安全教育であること。

4.「この地域では犯罪は起こさせないぞ」という市民の意識=’マイシティ’、という力を醸造させること。

5.地域を汚れたものにしない。

(参考 「犯罪からの子どもの安全を科学する」(ミネルヴァ書房)、「犯罪と地震から子どもの命を守る」(小学館))

 事件が起きたときは、地域を見直すチャンスです。もういちど、なぜ起きたのか振り返り、二度と起きないようにスクラムを組んで、地域への思いを新たに一歩踏み出させるチャンスです。犯罪者に負けない地域づくりに、地域単位で取り組んでいきましょう。

子どもの安全確保について栃木県教育委員会で講演します

栃木・今市市(現在の日光市)で、2005年、当時小学校1年生の吉田有希ちゃんが行方不明となり、茨城県内で殺害されているのが見つかりました。この事件で、別の事件で逮捕・起訴されている男が、女の子殺害の疑いで、6月3日午後に逮捕されました。まだ詳細はわかりません。全てが解明されるには、まだ時間がかかるかもしれません。

栃木では、この事件をきっかけに、子どもの通学路の安全に関して、パトロールを増やすなど工夫され、防犯ボランティアの活動も非常にさかんになりました。二度と同じような事件を起こさない、との気持ちで臨んでこられた方も多いと思います。

 弊所では、この何年間も、栃木県危機管理課で子どもの通学路の安全確保に関して講演をさせていただいておりますが、今年度は、教育委員会が主催するスクールガードリーダー研修会でもお話しさせていただきます。子どもを守るために、地域が何ができるか、参加者の皆さんと、改めて考えて行きたいと思っています。

なお、今市の事件に関しては特別顧問の清永賢二等弊所研究員が事件直後に分析しております。詳しくはこちらをご覧ください。

持続可能な安全安心まちづくりの為に

先週は、愛知県教育委員会主催防犯指導者講習会、石川県小松教育事務所主催学校安全ボランティア育成講座、警察庁「持続可能な安全安心まちづくり推進のための調査委員会」などでお話ししました。

 どこでも感じたのは、いま、防犯ボランティアの活動や、安全教育にとって、とても大事な時期だということです。

 平成17年ごろから一気に増えた防犯ボランティアの活動と、五月雨式に行われている安全教育の内容をいま見直し、建て直したりさらにレベルアップさせる時期であること、またいまここでやらなければ、1980年代に一気に戻ってしまう、と思った次第です。

 善意でおこなわれているものを継続させるのは、並大抵のことではありません。次世代に安全な街づくりを引き継いでいくために、色んな知恵が必要です。

 知恵を出すためには、防犯関係者だけではなく、社会福祉、防災など、異なる分野の人々との話し合い、共同作業が必要になってきています。それを実際に実現するにはどうしたらよいか。自治体、警察、市民の三位一体の安全まちづくりが試されています。微力ながら、私たちも精一杯かかわっていこうと思っています。

 写真は私たちが制作した「はんざいからの安全学習ノート」です。今年の春、福島市内の小学校に入学した新一年生全員に配布されました。少しずつ、いろんな形で様々なところにかかわっていければと思っています。

テレビ朝日モーニングバードに、清永賢二、清永奈穂が出演

 逐次お伝えすることができませんでしたが、テレビ朝日モーニングバードに、清永賢二、清永奈穂が出演し、防犯・犯罪問題に関して時折コメントしております。アンネの日記事件、札幌爆弾事件、コーヒーショップへの市空き巣、池に塩酸を投入し魚を殺す事件など事件を分析し、時には現場からコメントしております。事件解決への何らかの手がかり、また被害に遭わないための対策のヒントになればと思っております。

WBS「空き巣」特集に出演

5月1日、テレビ東京系WBSニュースの空き巣特集に弊所所長清永奈穂が出演しました。空き巣の好む家、空き巣の嫌がる対策などについてお伝えしました。

NHK 「親子で身につける防犯術」が国際放送でも放送されることになりました。

今週、来週(再放送)Eテレで放送される、  

「まいにちスクスク 親子で身につける防犯術」が、

NHKの国際放送で海外でも放送されることになりました。

5月に1ヶ月間、週に1回の放送です。

(地域によって放送時間等は変わるそうです)

http://www.jstv.co.uk/kids/index.php

http://tvjapan.net/category/cate_hobby/

http://nhkworldpremium.com/guide/genre.aspx?genre=9&ssl=false&c=26

色々ある中で、選んでいただいたのはとてもうれしく、これも寒い中ロケをがんばってくれた、子どもたちのお蔭です。もちろん、「わかりやすく伝えたい!」と苦労してくださったディレクターさんやカメラマンさん、編集さん等のお力です。

子どもの防犯がテーマですが、楽しいく学べる番組となっています。

もし、海外でNHK Worldが見られる環境にいる方々がお知り合いにいらっしゃったら、お伝えください。

小学校高学年、中学生用「はんざいからの安全学習ノート 指導教科書」完成しました。

小学高学年・中学生用「犯罪からの安全学習ノート指導教科書」完成しました

先に完成しておりました「小学高学年・中学生用「犯罪からの安全学習ノート」を指導するための「教師用教科書」が完成しました

小学高学年・中学生用「犯罪からの安全学習ノート」完成しました。

小学高学年・中学生用「犯罪からの安全学習ノート」完成しました

 これまでに1.幼稚園・保育園児向け学習ノート、2小学生低・中学年生向け学習ノート、が完成しておりました。またこれら園児及び小学生指導用のテキスト、も完成しておりました。

 これに加え、本日、小学高学年・中学生用「犯罪からの安全学習ノート」も完成しました。」基礎的な安全基礎体力を付けるための学習指針は、1及び2の「学習ノート」で付けることができました。

しかし本当に問題な「不審者へどう立ちむかう」や「大人力をどう付ける」そして「ボランティア活動への取り組みの心構え」などは、社会的発達段階から考え、小学高学年から中学生での指導は必要不可欠です。

何をどう入れるか、課題の多い小学高学年から中学生までの指導で非常に苦労しましたが、今考えられるだけの内容を「いれることができました。同時にこの「学習ノート」に併せて先生方の「教師指導用」教科書も作成しました。

これで幼稚園・保育園から中学生までお発達段階に沿った「学習ノート」及び「指導者用ノート」が完成しました。

今後は、この学習ノートを埋める特殊問題(例えば、「非行少年をいかに作らないか」「ストーカーへの立ちむかい」など)の問題を解決する「学習ノート」を作りたいと思います。

なお、上記の学習ノートの英語版も作成しております。今後東京オリンピックに向けての子どもの安全対策も本格化せねばと思っております。(清永奈穂)

根津 環境設計による下町再開発プロジェクトへの提案

東京文京区「根津」の再開発に幾つかの提案をすることとなりました

特別顧問の清永賢二は、これまでに環境設計の視点から幾つかの書物を著してきました。そのコンセプトの集大成という意味で彰国社「防犯環境設計の基礎」を書きました。

そのコンセプトが文京区から「根津の魅力再発見」のプロジェクトを請け負っている「(株)アルテップ」さんの目に留まり、この度、この根津の魅力を再発見するに際して防犯の知恵が入るか否かのお話をするよう求められました。清永奈穂と賢二が報告いたします。「古い下町」をどのようにリノベーションするか、という大変興味ある報告会です。欧米の下町造りを参考にあげながら報告したいと思います。

日時:2014年2月23日

場所:文京区根津

報告者;清永奈穂、清永賢二

次世代防犯ボランティアリーダー養成講座

今週末は、名古屋で、全国防犯協会連合会主催、「次世代防犯ボランティアリーダー養成講座中部管区研修会」が開催されます。

昨年から全国で開催されてきたこの研修会も、名古屋で最後になります。

今回は、3時間みっちり、机無しで、参加体験型研修会にする予定です。

 子どもへの犯罪も、特殊詐欺などの犯罪も、頭では「まさか私は被害に遭うことはない」「もし万が一被害にあっても、こういう時は、こうする!」と思っている方が多いとおもいます。しかし、いざ被害に遭うと、体も動かず、口も手も動かず被害に遭ってしまう、ということが実は多いのです。

 その頭と体の乖離を解消し、とっさの行動につなげるもの、それが体験型の安全教育です。いま、この体験学習が全国で、子どもだけでなくあらゆる人に求められています。

 

 ただ、その際に注意しなければならないのが、単なる「経験(体験)主義」に陥ってしまってはいけない、という事。

 とにかく体験、ではやはり破れかぶれの戦法になってしまいます。

 そこで、体験型安全教育に必要なのが、以下の4つの視点です。

 1.座学+体験+座学のサンドウィッチ形式であること

 2.発達段階に沿った内容であること

 3.科学的見地に基づくプログラムであること

 4.地域の実情にあった内容であること

 以上の4つを踏まえた上での体験型安全教育を、地域でどのように行えばよいのか、研修では、参加者の皆さんに体験していただきながら行います。

 その前に明日は、江東区の小学校で、大学生たちと一緒に体験型安全教室を行ってきます。

 この小学校は、お母さん方が気合が入っており、「2時間続けて安全教育を行ってほしい。座学と体験両方とも!」ということで、PTAで呼んでくださいました。

 

 お手伝いしてくださる大学生は、普段、子どもたちとかかわるサークル(土曜日などに子どもと一緒に遊ぶサークル)に入っている学生さんたちです。「防犯・防災」とは今まで全くかかわりがなかったのですが、私たちが、講師養成講座にお誘いしたところ、「面白そう」と参加してくださいました。

 若い人たちを育てつつ、地域で体験学習を行っていくことは、とても未来に希望が持てることだと思っています。

 明日の結果はまたご報告します。

(写真は、静岡のボランティアの方々が、地域の小学校で体験型安全教育を行っているところです)

相模原、札幌の女児連れ去り事件を通して考える、これからの子どもの安全

ゴミ捨てのルールが守られているか、放置自転車はないかなど、もう一度地域を見直してみましょう。
ゴミ捨てのルールが守られているか、放置自転車はないかなど、もう一度地域を見直してみましょう。

 この二か月で、相模原、札幌、武蔵野などで、子どもの連れ去り事件が連続して起こりました。

 相模原は、カッターナイフを使い手首をつかんで車に押し込む、札幌では駐車場で待ち伏せし「警察官だけど」と声をかける、武蔵野では「お父さんが病気だ」と声をかけるなど、どれも、子どもが一瞬「えっ?」と体がすくんでしまうような手口を使っています。

 犯罪者は情報を集め、どこで、どのような手口を使い、どんな子を獲物として狙うかを定めてきます。

 ちょっとした瞬間に、思いもよらないところから犯罪者が忍び寄ってきてしまったら、子どもは何も対処できない。これは、私たちが2007年と、2010年に行った子ども犯罪被害実態調査でも明らかになっています。「その時何もできなかった」という子どもは20%、声も出せず、走れず、悲しくつらい思いをした子供たちが沢山いるということです。

 これらを解決するには、地域と、家庭と、保護者、警察、学校が一体になって対処していく必要があります。そうでなければまた次の子どもが狙われることになるでしょう。

 解決の方法としては、1.前兆をつかむ、2.子ども自身に自助・共助・公助の力(安全基礎体力)をつける、3.「この地域では犯罪は起こさせないぞ」という市民の意識=’マイシティ’、という力を醸造させる、3.地域を汚れたものにしない、などが考えられます(参考 「犯罪からの子どもの安全を科学する」(ミネルヴァ書房)、「犯罪と地震から子どもの命を守る」(小学館))

 事件が起きたときは、地域を見直すチャンスです。もういちど、なぜ起きたのか振り返り、二度と起きないようにスクラムを組んで、地域への思いを新たに一歩踏み出させるチャンスです。犯罪者に負けない地域づくりに、地域単位で取り組んでいきましょう。

子どもが犯罪被害に遭わないために、事件の前兆をつかむ!

犯罪者は「やりやすい」とおもえばどこでもやる。それには前兆がある。
犯罪者は「やりやすい」とおもえばどこでもやる。それには前兆がある。

 子どもが突然行方不明になる、という事件が絶えません。特に最近立て続けに起きているような印象を受けます。子どもが被害に遭うことは決して許してはいけないことです。

 実は、子どもが被害に遭う背景には、前兆があることが多々あります。子どもの事件の後に必ずと言って聞く「そういえば」。「そういえば」とあとから嘆くのではなく、情報を集め、前兆をつかみ防ぐ努力をしなければ、子どもたちを守ることは難しいということを、皆さんに知っていただきたいと思います。

 「6・3・2の法則」というものがあります。事件を分析していったところ、私たちが編み出したのがこの法則です。半年に6回、不審な情報があれば、「この地域は汚れてきている」と地域に注意を向け、改善に努めること。1か月に3回不審情報があれば「かなり危ない」黄色信号だと思ってください。この時には、パトロールだけでなく、子どもにももう一度自助の力をつけるべく体験型安全教育を行う事。一週間に2回、不審者情報があれば、もうこれはいつ子供が犠牲になる事件が起きてもおかしくないと思ってください。この段階になったら、街のみんなで不審なもの、いつもと違う車・人に目を向け、パトロールをし、子ども自身も自分のため、友達の為に頑張ること。

 子どもが狙われることはとても悲しいことです。取り返しのつかないことにならないよう、情報をしっかり集め、回避・対峙していくことを忘れてはいけないのです。

子どもの安全を守るための次世代防犯ボランティアリーダー育成

 未来ある子どもの命が奪われることは、なによりも避けたいことです。しかし、犯罪者は、「ちょっとの」隙を狙い、子どもに近づいてきます。どんなにパトロールをしても、パトロールをしていない時間、場所をねらってやってきます。そこで、子ども自身に、一人きりになったときでも、自分を守る、また自分だけでなくお友達も守る、さらには見知らぬ人と手を携えて見知らぬ人を助ける力をつけるための安全教育を行うことが大切になってきています。では誰が、どこで、どのように教育を行うか、ということが乗り越えなければならない課題として浮かび上がってきました。。

  そこで、全国防犯協会連合会と弊所は、次世代の防犯ボランティアの役目として、子どもに体験型安全教育をできる人を育てようというプロジェクトを始めました。昨年は、関東管区、関西・四国・中国管区で、この講師養成講座を行いました。今年は、すでに東北管区、九州沖縄管区で講座を行い、大変な反響を呼びました。

 子どもが犯罪被害に遭わないために、力をつける、そのためには地域が立ち上がる、この連携が全国で生まれつつあります。私たちも力を尽くしていこうと思っています。

インドネシアの新聞で空き巣に関する研究が紹介されました。

インドネシアの新聞(トリビューンニュース)で、空き巣に関する研究と弊所特別顧問の清永賢二が紹介されました。

http://www.tribunnews.com/lifestyle/2014/01/12/jorok-dan-tidak-terawat-penyebab-rumah-jadi-sasaran-maling

武蔵野 女児連れ去り事件について

体をくの字にして思い切り大声を出す!
体をくの字にして思い切り大声を出す!

12月19日、午後3時すぎ、武蔵野市で連れ去り未遂事件が起きました。小学生の女児が、路上で「お父さんが事故に遭ったから病院に行こう」と声をかけられ連れ去られそうになったと父親から通報がありました。

男は、女の子の腕をつかんで車に乗せようとしたのですが、自宅の窓からそれを見ていた父親が家を出て、「何してるんだ」と一喝すると男は逃走したそうです。

たまたまお父さんが窓から見ていて、大きな声を出したのでよかったのですが、もし、誰も見ていなかったらどうなっていただろう、、、と思うとぞっとしました。

「お父さんが大変だ、病院に行こう」「お母さんが大変なんだ、そこまで連れて行ってあげるよ」と言われても、「家に帰ってたしかめてみます。」といって「きっぱり」断るように、お子さんにはよくよく伝えてください。子どもは「もしかしてそうかも、、、」ととっさに思ってしまうことが多いのです。

「今いかないと大変だ」「すぐにしないと手遅れになる」といったことを言われても、

一呼吸おいて、たしかめる、ちょっとでも「おかしいな」と思ったらついていかない、親子で話しておくだけで、心構えが違ってきます。

それでも無理やリ連れて行こうとしたら、「大きな声を思い切り出す」、「じたばた」「噛みつく」「ロケットダッシュ!」など、ためらわず行動しましょう。

また、周囲の大人も「あれ、おかしいな、あの子はなんとなく知らない人に連れて行かれていそうだ」と思ったら、ためらわずに声をかける、ナンバーを覚えておく、人相などもしっかり心にとどめておきましょう。

47行政ジャーナル「安全安心にいかに自治体は取り組むべきか~一歩前へ」

47行政ジャーナルに「安全安心にいかに自治体は取り組むべきか~一歩前へ」と題し、原稿を執筆いたしました(代表 清永奈穂)。自治体がこれからの10年、20年を見据えて取り組むべき「安全安心まちづくり」に関して、弊所の研究を基に、考えをまとめました。

http://gyosei.47news.jp/kikaku/2013/11/1540024.php?searchword0=%E6%B8%85%E6%B0%B8%E5%A5%88%E7%A9%82&pageheadsearch=true

杉並区で地域の子ども見守りに関する講演を行いました。

杉並区で11月21日、子どもの見守りに関する講演を、清永と岡野で行ってまいりました。非常に意識が高く、実践的な活動を行っている杉並区の方々と意気投合し、今後の活動を具体的にしていくことになりそうです。発達段階に沿った安全教育を地域でどう行っていくか。楽しみです。

NHKあさいち「空き巣ーちょいでちょい入りに要注意」に出演

11月21日 NHKあさいち「空き巣 ちょい出ちょい入りに要注意」に弊所代表の清永が出演しました。

全国子ども見守りボランティア協議会第一回石川大会開催

11月23日、全国子ども見守りボランティア協議会が発足し、第一回石川大会が開かれました。

清永も、「地域の子どもは地域で守るーボランティアの重要性と将来の姿を考える」と題し、お話しさせていただきました。

当日は予想以上の参加者が集まり、皆様の熱気を感じました。子どもを見守る活動を長く継続していくために、勉強と、情報の共有、活動の多様性を目指すこの会。大変重要な発足に立ち会うことができ、感謝申し上げます。

関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。益々のご発展を心より祈っております。

全国安全都市会議からのお知らせ

全国安全都市会議からのお知らせ

安全安心に関する自治体の集まりである「全国安全都市会議(議長 清永賢二)主催で下記の講演会を設けます。どなたでも参加ください。

1 日  時  平成26年1月17日(金)

        午後2時から~午後3時位まで

2 場  所  東京都千代田区隼町1-1

  グランドアーク半蔵門(ここに電話番号を入れて)

3 講演内容  振り込め詐欺の抑止と対策について

4 講師    元警視庁刑事部

捜査一課長 久保正行

5 参加費   1,000円(資料及びコーヒ代)

6 参加可能人員   10名

7 詳細は下記に問い合わせ

<連絡先> 全国安全都市会議事務局

春日井市総務部市民安全課内(担当 蒔田)

電話(0568)85-6062、FAX(0568)83-9988

メールアドレス:anzen@city.kasugai.lg.jp

三重県教育委員会主催 中学校防犯指導者講習会

10月31日、三重県教育委員会主催の中学校の先生方対象防犯指導者講習会が開かれ、講師として清永がお話ししました。

四日市の、中3女子殺害事件から二か月。先生方は犯人が捕まっていないこともあり、不安感が非常に高い様子でした。

安全基礎体力のお話しとトレーニングプログラムを実際に体験していただき、すぐに中学校でやってみたいとの声もいただきました。事件が起きると、その土地の方々は意外とボディブローがきいていて、なかなか立ち上がれないものです。しかし、ここで止まっていては、次の被害をうんでしまいかねません。

中学生の発達に遭った防犯教育、必要です。

インドネシアの新聞で弊所の研究が紹介されました。

10月16日TBS「朝ズバッ」で秋の防犯特集が放送され、弊所代表清永奈穂の取り組みが紹介されました。それを見たインドネシアの新聞「KOMPASインドネシア新聞」が来社し、インタビューを受けました。弊社を紹介した記事は以下のようです。

http://www.tribunnews.com/iptek/2013/10/23/hati-hati-pasang-status-di-facebook-dan-nge-tweet-di-twitter

熊本県「犯罪のおきないまちづくり」県民大会

10月17日、熊本県「犯罪のおきないまちづくり」県民大会で、代表清永奈穂が「地域の子どもは地域で守り育てるー子どもに安全気を体力をつける!」と題し、講演をいたしました。防犯ボランティアの方々の功労賞表彰式も行われ、持続可能な活動をみんなで模索するための話もで、大変勉強になる大会でした。

TBS朝ズバッ!「秋の空き巣対策」

今朝のTBS「朝ズバ!」で空き巣特集があり、代表清永と、元窃盗犯が出演しました。二階の無施錠、家の横手裏手(トイレや風呂場の窓、部屋の窓など)を狙われることが多くなっています。

1.鍵をしめる(一つの窓につき2か所か3か所)

2.表札は名字だけ(家族の名前も書いてしまうと家族構成がわかってしまう)

3.足場を置かない(不用意に自転車や、空き箱、室外機等をおかない)

4.郵便受けはきれいに

5.見知らぬ人を家の周りで見たら声をかけるか、「二度」みる

など、対策はあります。隙があるところを空き巣犯は狙っていきます。場所の隙、人の隙、心の隙、時間の隙、社会の隙をうめるためには、犯罪に強い環境設計と、人のつながり(人の目)です。ちょっとのお出かけ、気を付けましょう。

また、家にいるときもドロボウは入ってきます。特に寝るときなどは、窓を閉めましょう!

「空き巣の秋」毎日新聞に空き巣に関するコメントが掲載されました。

秋は、実は空き巣が多いシーズンです。

なんとなく防犯と言えば、「お盆や年末」と言われますが、秋は空き巣にとっても犯行を実行しやすい季節です。

1に施錠、2に施錠、3に施錠を心がけてください。それだけでなく、留守のときにお互い守りあう近隣関係も大切です。

犯罪は「まさか」という隙を狙ってきます。今一度、住まい方をみなおしてみませんか?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130929-00000000-maiall-soci

ステップ総合研究所 調査研究報告書No4 三重県四日市市女子中学3年生殺人事件の現場実査

ステップ総合研究所調査研究報告書NO4

 「三重県四日市市女子中学3年生殺人事件の現場実査」

 報告担当;清永奈穂

2013年8月25日に発生した女子中学生殺人事件の現場への計3回に及ぶ現場実査を基に、事件発生現場の特徴、周辺環境、被害者の行動等を整理しまとめ、事件を生み出した現場の防犯環境、被害者の防犯行動の在り方について報告します。最終的にこの種事件の予防法について提案します。

資料は現場地図、昼夜間の写真、住民のインタビューなどです。

近著紹介「襲う者ー追う者ー守る者」(仮題)

近著紹介

 題名「襲う者―追う者―守る者」(仮題)

東洋経済新報社

上記の題名(仮題)の原稿書きが始まりました。

著者は追う者として元警視庁豪腕刑事捜査一課長、襲う者として天才的元犯罪者、守る者として清永奈穂と清永賢二です。

幾つかの実際の事件を取りあげ、その事件がどうして起こったのか、犯罪者ー刑事はどう闘い、結果はどうなったのか、その事件の発生はどう防げば良かったのか、被害者はどう振る舞えば良かったのか等を4者の鼎談を重ね検証し時間を掛けてまとめます。

 おそらくこのような本は世界にも無いのではないかと思います。

 このホームページを読んでくださっている方の中で、こういう犯罪事象や防犯問題について4人はどう考えているのだろうという疑問をお持ちの方は、どうぞその疑問をお寄せください。その疑問の中から検討しお答えできる問題については検討し、簡単な答えをこのホームペイジの中に書いて答えとさせていただきます。

質問を寄せるアドレス:info@ri-step.co.jp

親子で学ぶ安全ー危険から身を守る0歳からの安全教育 2

前回0歳からの安全教育は、抱っこ、手をつないで歩く、話をする、聞く、というのが基本、と書きました。

これは、実は信頼関係を築くための積み重ねの作業ですよね。

0歳から5歳までの間に、子どもが親の豊かな愛情を感じること、母親にしっかりと抱きしめてもらうことを通して、「人間とは温かいもの」と感じ取っていきます。「人間に対する基本的な信頼感」ができて初めて「悪い考えの人もいる」「変な人からは逃げなさい」という言葉が生きてくるのです。信頼感を感じる前に「不審者」を教えても子どもは何の事だかわからないばかりか、「知らない人=不審者=犯罪者」と思ってしまうのです。

 

小学生に入ると、愛され大切にされることが土台となって、友達と仲良くすることを学びます。これが15歳以上になった時に、「みんなのために私には何ができるのだろう」と考える基盤となるのです。 だから安全教育は0歳からなのです。

 安全教育とは、命の大切さを学ぶ大切な教育です。命を自分で守る、そして、他人の命も守れるような子どもに育てるには、0歳から安全教育が必要なのです。

 

 今回、小さいお子さんのお持ちのお母さんたちとお話ししていて「お子さんはおいくつなんですか?」と聞かれ、「9歳と11歳です」と言ったところ、「えー!そんなに大きいんだ!」とびっくりされました。

 自分としては、あんまり変わらない気がしていたんだけど、、、9歳とか11歳って、大きいという感覚なんですね。「でも皆さんのお子さんと、あーんまり変わらないんですよ」と言ったら「え~~~」とがっくりしてました。

 でも、小さい子って本当にかわいいですね。ご近所の方がみんなで楽しく育児をする場、「テットー広場」また訪れてみたいです。

中日新聞、東海放送、中京テレビで事件分析を行いました。

 三重県の少女強盗殺人事件を受け、マスコミ各社が事件の分析やどうすれば子どもを守れるか、特集を組んでいます。弊所も、中日新聞、東海放送、中京テレビなどの方々と事件を訪れ、防犯に関してこの一か月考えてまいりました。早期解決を心から祈るとともに、、再発防止にこれからも務めていきたいと思っています。写真は、事件現場を東海放送の記者の方と歩いた時の様子です。この真っ暗な道は、街灯がつくことに決定したそうです。安全な道が少しずつでも増えていくとよいと思います。

親子で学ぶ安全ー0歳からの安全教育

9月24日、野沢テットー広場、という住宅街にある子育て広場で、「0歳からの安全教育」というお話をしてきました。

テットー広場は、広いお庭のある一軒家を改造してつくられた、子育て世代が集まる広場です。隣の方が「マンションなどが建つよりも、子どもたちが地域で見守られながら過ごせるような場所に」と土地と家を寄付をされ、はじめられました。(詳しくは下記WEBで)

http://tetto.kuronowish.com/enjoy/environment/

親子でふらっとやってきて、お庭で遊ばせたり、お母さんたちも縁側で日向ぼっこしたりする、とても居心地のよい、素敵な場所です。

ウッドデッキと藤棚には、小さなテーブルがあり、手づくりのプールもあり、小さな小屋もあり、子どもたちが泥んこになりながら遊んでいました。自分の子どもたちにもこんな遊び場が近くにあったらな、と思わせる場所でした。

お母さんたちの表情が、とてものびのびしていてとても素敵でした。先輩お母さんがキッチンでご飯も作ってくれて(ランチとして500円で提供。)私もいただきました。(メニューは、ホウレンソウとサケのムース、チキンソテー、サラダ、ご飯、野菜スープでした!おいしかった!)

この広場では、お勉強会も開かれていて(託児つき)、ゆったりと座布団に座って、お庭で遊ぶ子供たちを眺めながら、お母さんたちがいろんなことをテーマに勉強しています。

今回は、0歳からの安全教育、ということで、殆どのお子さんが0歳~2歳、大きくて4歳、というお母さん方が集まり、興味津々で聞いてくれました。

安全のために0歳からできることってなんだろう?

実は「なーんだ」ということなのです。1に「抱っこ」、2「一緒に手をつないで歩く」、3「お話をする&お話を聞く」

ね、なーんだということでしょ。

しかしこの3つが意外とできない。

では、なんで、この3つができるとよいのか。続きは次回に。

写真は、先日文京アカデミーで行った親子安全教室の様子です。参加してくださったのは、2歳から4歳のお子さんとそのお母さんたち。パネルシアターを見ている様子です。

三重中三少女強盗殺害事件から一か月

三重で中三の少女が強盗殺人事件に巻き込まれてから、一か月たちました。依然手掛かりは見つからず、犯人の目星もついていません。

 東京では忘れられていますが、三重や愛知では犯人が捕まっていないこともあり、まだまだ不安を抱えている方が多く、昨日は東海地方の新聞、テレビ等で、事件を検証、またどうしたら子どもを守ることができるか特集が組まれました。

 私も、中京テレビと一緒に事件現場に再度赴き、もう一度分析を行ってきました。もう3度目の現場ですが、行けばいくほど発見がありました。

 何度行っても、なぜこんな時間に、なぜ中学三年生の女の子が一人で人気のないさびしい道を歩いていたのか、悔しさと怒りと、悲しみが襲ってきます。

 が、現場に行けばいくほど、この事件は、氷山の一角で、たまたま今回は遺体が見つかったけれど、殺害されはしなくてもこの地域で(この場所でと言ってもよいかもしれない)事件に巻き込まれている子どもが多いのではないか、つまり表には出ていなくても暗数として事件が存在するのではないかと思うのです。

 なぜなら、この場所は、非常に合理的に犯人に選ばれた場所であるということ。合理的な場所とは、獲物に「近づきやすく逃げやすい」「(犯罪者にとって)良いイメージ」の場所。

 非常に対象に近づきやすく、絶対的に逃げやすく、「いい具合に汚れている」。

 付近の他の似たような場所と比べ相対的に見て、この場所は犯罪者にとってこれ以上ない好条件のそろった場所になっています。

 具体的に言うと

①県道と高速が近い→近づきやすく逃げやすい

②閉じた空間になっている(加害者と被害者だけの閉じた空間になれる)→近づきやすい

③脇道裏道が多い→逃げやすい

④道路を隔てたところにある家の玄関が、道路のほうをむいていない→視線が届かず逃げやすい

⑤道路がカーブになっており、視線がきれる→追跡を免れ逃げやすい

⑥街灯が少ない→近づきやすく逃げやすい

⑦草木の手入れがされていない→汚れている→付近の住民が気にしていない=悪いことをしても見とがめられない

 

 

 繰り返しますが、犯罪者は合理的です。合理的に場所を選び行動するには、事前の準備が必要。つまり、今回の場合は、下見を繰り返ししているか、土地勘のある者の犯行ではないかと、思うのです。

 こんなに「ちょっと」はいったところで、誰からも見られず、声も付近に聞こえず、待ち伏せしても不振がられない場所は、突発的な犯罪者では見つけられません。

 下見をした、土地勘がある、またはここで以前も悪いことをしたことがある、そういう人物でなければこの場所は絶対に知りえない、と今回現場に行って、さらに強く思いました。

 それからもう一つ犯罪者の行動を再確認。私たちの研究では、犯罪者が「あの子にしよう」と被害者を選ぶまで、だいたい500メートルくらいのところから的を絞っていくことがわかっています。

今回の事件では、今までの捜査から、大きなスーパーのある地点で目星をつけられたのではないかと言われています。

 そこからだんだんと、「見とがめられないか」ということを考えて獲物に近づいていく。それがだいたい200m地点です。

 それから「いかにやりやすいか=近づきやすく逃げやすくいいイメージか」という条件を加味し、襲い掛かるのが20メートル。

 500m地点で「獲物がある」

  ↓

 200m地点「獲物がある」+「見とがめられない」

 ↓

20メートル地点「獲物がある」見とがめられない」「近づきやすく逃げやすくいいイメージ」

襲う

今回、この犯罪者の行動理論が、ぴたりと一致するのです。

200m地点でも、一見犯罪が行われそうな場所なのですが、実際に「やりやすいか」という条件を考えると、まだ十分でない。ところが、そこからもっとすすむと、やりやすい条件がそろい、一気に襲い掛かかることができる。

 やりやすい条件がそろってしまう場所は、街の中でも誰も寄り付かず淀んでいる場所であることが多く、今回近所の人も「あそこはめったにいかない」場所でした。遺体が発見されるまで4日間もかかったこともこのことを表しています。

 山の中ならばともかく、県道から10メートル、すぐ近くは住宅街、それなのに淀んでいる、遺体があっても発見されない、こういう場所を放置していると、大きな事件が起き、また明らかにならず潜んでいる危険は高くなります。

 子どもの事件は地域のひずみ、淀み、が原因のことも多々あります。環境を整えることは、とっても大切なのです。

 そして、それだけでなく、危ない時間にどの道を歩くのか、一人で歩いて大丈夫なのか、危ないことが降りかかったらどうするのか、自分で考えて自分で自分の命に対して瀬金のとれる子どもに育てていかなければならない、そう強く思った、三度目の事件現場検証でした。

 現場に行けばいくほど、少女のくやしさ、悲しさ、つらさは想像以上のものだったと思うのです。この道を一人で歩き、この道で15年の命を閉ざされてしまった少女の命に報いるためにも、心から早期解決を祈るばかりです。

京都・八幡の交通事故と集団登校について

 京都府八幡で、また痛ましい事故が起きてしまいました。

今回の道は、縁石もガードレールのある、危険性の低い道だったことで、突然の事故に悲しみが絶えないと思います。

 私たちは、このような事故による登校時の子どもたちの被害を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。昨年の亀岡の事故と同様、集団登校の列に車が飛び込んで行ったという点について、もう一度考えることで、解決策が見えてくるのではないでしょうか。

 集団登校は、犯罪防止の観点からなされている点が多く、朝の見守り活動と合わせて、各地で集団登校を実施しているところが多くなっています。しかし、犯罪は実際に、何時に起きているか。実は圧倒的に、下校時に子どもが犯罪被害に遭うことが多いのです。

 むしろ、集団登校によって、子どもの交通事故の被害の拡大が考えられる地域もあり、地域の犯罪状況と、交通事故の状況をしっかりと把握し、その上で、集団で登校するべきか、個々で登校するべきか、方法と対策を検討する必要があると思います。

 また、それとあわせて、子どもや見守りが早くに怪しい車に気付き、回避行動をとる力をつけることが必要になってきています。時速50キロで走っている車は、アクセルからブレーキに足を変えてブレーキを踏み止まるまで、停車に25メートルはかかります。ということは、子どもたちは、25メートル先で、怪しい動きをしている車に気付かなければ、もう手遅れになるのです。キョロキョロしていてもいいけれど、しっかりと25メートル先くらいは見ながら歩く、この力をつけることが大切になってきています。

 物理的環境の改善と合わせて、子ども自身の力をつけること。犯罪からの安全も交通安全も基本は一緒です。

朝日小学生新聞に「ひまわり」が紹介されました。

龍ヶ崎事件現場 ひまわりの「ま」→まわりからにえにくいところ
龍ヶ崎事件現場 ひまわりの「ま」→まわりからにえにくいところ

先週9月13日金曜日に、朝日小学生新聞一面にて、「ひまわり」(危ない場所を覚える合言葉)、弊社が行っているいざという時の対処法などが紹介されました。

三重の事件を踏まえ、子どもたちが危険なことをもっと知り、いざとなったら対処できるようにとの願いを込めて、記者の方がまとめてくださいました。知恵と知識、くじけない行動を身につけていくのは一朝一夕ではできませんが、できるだけ子ども達の目に付くところで、くりかえし報道していただき、身につけていってほしいと思っています。

体験型安全教育講師養成講座開催のお知らせ

地域の子どもは地域で育てる
地域の子どもは地域で育てる

今日はお知らせです。

11月7日(木曜日)と、12月1日(日曜日)、体験型安全教育講師養成講座を開催します。二回連続ではなく、同じ内容の講義を二回行います。時間は両日10時から15:30までです。ご都合の良い日、どちらかの出席で構いません。

平日しか来れない方、土日しか来れない方、色々な方がいらっしゃると思いますので、二回、設けました。

犯罪と、地震の危機から子どもを守るため、どのようなことを子どもたちにおしえたらよいか、教えるために何を知っておかなければならないか、講師として活動するためのみならず、ご家庭、地域、学校で役立つような体験型の講座です。

詳しい場所はまた近々お知らせします。。

(本講座は独立行政法人国立青少年教育振興機構の助成金をいただき、開催します)

写真は、静岡の科学館るくるでおこなった、体験型安全教室の写真です。建築家の方々と、防犯アドバイザー、科学館の皆さんが、協力して行いました。地域で、こういった講座をひらいてみませんか?ご参加お待ちしています。

お申し込みは、メール、

info@ri-step.co.jp

または、FAX

03-3946-3275

までお願いいたします。

街頭での犯罪に注意

今度は船橋で、中学生の髪の毛が来られるという事件が起きました。路上での強制わいせつや暴行は、少しですが昨年より増えています。

 普通防犯対策というと小さい子どもが想定されますが、そうではなく、中学生や高校生にも、もっというと大人の女性にも必要です。(いくつになっても)。

 前方に「変だな」というひとがいたら、または後方に「ついてくるな」という人がいたら要注意。そのまま「勘違いかも」とすれ違ったりせず、止まる、引き返す、反対側に渡るなど、早めに避けるのが肝心です。

 それでも近づいて来たら声を出す、走って逃げる、荷物を投げつける、ロケットダッシュ、噛みつく、ジタバタ等、あらゆる知恵をつかい、勇気を出して行動する必要があります(詳しいプログラムはこちら「安全基礎体力づくりプログラム)

三重県中三女子殺害現場実査報告(2)

少女が歩いた道
少女が歩いた道

三重県の中三女子の殺害事件に関して、胸の痛い気持ちが続いています。

遺体遺棄の現場から道路を隔てた反対側は住宅街で、夜間歩くのだったらまだそちらを普通は選ぶでしょう。

しかし、住宅街のほうを歩いて帰るのではなく、竹藪とミカン畑と汚い空き地の側を歩いて帰った少女。

遺体に傷がないのはなぜか、

身の回りのもの(特にスマホ)が捨てられていたのはなぜか、

闇の中を歩く少女の姿を想像すると、あの時間に戻って危機を知らせてあげたい気持ちになります。

警察は行きずり、マスコミは、すごく親しいわけではないが知っていた人物ではないか、などの憶測が流れていますし、

色々とわからない点はありますが、思い出した事件があります。

今回の事件は、豊田市で起こった愛知教育大学付属生徒の田んぼの中での殺人事件と似通う点があります。

①近くを「高速」道路が走り遠距離から接近しやすかった

②誰も居ない一本道を後方から襲った

②被害者は一人で通行していた

④豊田事件では田圃の中に落とし込まれていた

一人で歩く少女を狙うには、場所、時間、などのタイミングをはからなければ、突発的におこなうことは難しい(よほど犯行を重ねたものは別ですが)とおもいます。

ましてや今回のように、真っ暗闇でどこに空き地があるか一見わからない場合、土地勘がないと難しい。

しかし、すごく土地勘があるわけではなく(20メートル奥にはもっと見つかりにくい場所がありました)、県道を数回車などで通ったことのある者、または土地勘はあるけれども体力的に未熟なものが考えられます。

いずれにせよ、場所、時間、心の隙間を狙われたことは確かです。

あの地域一体にも問題があり、近所の人に話を聞いたところ、この10年で窃盗が増えた(県道と高速が通ってから)そうです。地域の変化に気付くことはとても大切です。

では私たちは犯罪に立ち向かうためにどうしたらよいか。ピンチはチャンスとも言えます。

いままでの地域のあり方を考え直し、

1、外灯をつける(域内防犯カメラでなくてもよい)

2、草を刈る

3、パトロールの強化はもちろんですが、ただパトロールするだけではなく、中学生も一緒にパトロールする。

4、子ども自身に安全基礎体力をつける

5、その安全教室の先生は、学校の先生のみならず、地域の人々。

地域の子どもは地域で育てる。

のんき、根気、元気で継続。この気概で地域と子どもを育てていくことが、結局は犯罪に強い街づくりになると思います。

中国で「子どもの安全」の本が翻訳出版決定

中国で「子どもの安全」の本が翻訳出版決定

中国で以下の要領で「防犯先生の子ども安全マニュアル」(東洋経済出版社、2008年刊)が、翻訳出版されることとなりました。

 韓国語の翻訳に次いで中国語となり、これで日中韓での出版となります。英語版も問い合わせが来ています。実現するよう努力します。

私たちの夢であった、日本から世界中の子どもや保護者に「子どもの安全」発信が可能となるのではないでしょうか。

 

①翻訳出版社: 成都時代出版社有限公司

②代理店:Beijing GW Culture

③言語: 中国語簡体字

④販売地域: 中国大陸⑦初刷予定部数:5000部

⑧予価: 28元

⑨出版予定: 契約後18ヶ月以内

⑩契約期間:5年間

三重県中3女子殺害現場実査報告(1)

 9月1日、午後三重県朝日町の、中三の少女の遺体発見現場に行ってまいりました。現場はJR関西本線朝日駅より徒歩15分ほどの場所。遺体発見現場は空き地で、あたりはミカン畑と竹藪、資材置き場などがあり、外灯も少ない場所でした。道路を挟んで反対側には住宅が広がりますが、同じく外灯は少なく、駅からの道は夜間11時ごろには真っ暗であったと思われます。

このあたりで連絡が途絶えた
このあたりで連絡が途絶えた

 途中少女が立ち寄った(10時45分)といわれるスーパーマーケットから現場までは10分ほど(約700m)。午後10時50分に一人で歩く姿が目撃されています。歩きながらLINEで友人とやり取りし、最後のやり取りのあった10時56分までは少女は無事でした。午後11時17分に姉が電話した時にはもう電話はつながらなかったということは10分~20分の間に何かが起きたことがいえます。

ポツンとある外灯はかえって危険
ポツンとある外灯はかえって危険

 少女が歩いていたという側は、竹藪やミカン畑が広がる暗い道で、一人で歩くには非常に怖い道です。しかしもし暗さや寂しさになれていれば、家までの道として少女にとっては歩きなれた怖くない道だったのかもしれません。

 実はこの事件は愛知県で起きたある事件と酷似した点があります。次回その点について述べてまいります。

三重県の高等学校での防犯指導講演会

 8月29日、三重県の名張にある高等学校の先生方対象に、高校生のための実践的防犯教育についてお話ししてまいりました。昨今不審な事件が増えているとのことで、先生方も生徒のことを心配されており、どう指導をしたらよいのか、真剣に考えていらっしゃいました。東京に帰宅してから、おりしもニュースで三重で少女の遺体が発見されたとのニュースがあり、無念な気持ちでいっぱいです。

心からご冥福をお祈りいたします。秋には、三重県の中学校の先生方対象に、防犯指導者講習会でお話しします。

二度とこのような事件が起こらないよう、お役にたてるようなお話をしたいと思っています。

新しい本を出します。

本年10月から新しい研究会を催し、最終的にその結果を纏めて出版(来年3月目処)することが決まりました。「犯罪行動生態学の薦め」とでもいう題名となるものと思われます。

天才的大泥棒、日本を代表した刑事、それに清永賢二、奈穂の4人が鼎談し、それを総合分析し、1冊の本にする企画です。

追われー追う者たち、それを冷静・冷酷に見るものたちちが紡ぐ、今までに無い本が出来上がるのではないかと期待します、

本日(8月20日)「犯罪と地震から子どもの命を守る!」小学館より発売です。

本日、小学館から「犯罪と地震から子どもの命を守る!」が出版されました。体験学習のためのテキストとなっています。お時間あればお手にとっていただけると幸いです。実際にどうやって体験学習を行えばよいか、どなたでもわかるよう、そしてやってみたくなるように精一杯書き記しました。

「犯罪と地震から子どもの命を守る」
監修: 清永賢二 平井邦彦
著:  清永奈穂

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784091067586

テレビ朝日Jチャンネル 空き巣特集と犯罪者の研究

おととい、テレビ朝日ニュースJチャンネルの防犯特集で、空き巣の意外な盲点についてお話ししました。弊所では、防犯の研究方法として、元犯罪者の人々からのヒアリングや、犯罪者と様々な実験を行っています。どういう家が狙いやすいのか、どういう町が(犯罪を)やりやすいのか等々、やはり、犯罪のことは犯罪者の行動を分析しなければ何もわかりません。思い込みの勝手なジョブばかりではどうしても徒手空拳になってしまいます。

あとはできるだけ事件現場には行って、実査分析を行っています。今回おきた岡崎の強盗殺人現場にも、近々行く予定です。犯罪者、犯罪現場、被害者、などの調査分析を行いつつ、どうしたら犯罪を防止できるか考える日々です。

不審者を見分ける合言葉、危ない場所を覚える合言葉

8月5日発売のAERAでもご紹介しましたが、不審者を見分ける合言葉、危ない場所を見分ける合言葉、があります。詳しくは「子どもの安全研究活動」に書かれています。「はちみつじまん」と「ひまわり」、ぜひ子どもたちも大人の方々にも知っていただきたいと思います。

AERA「子どもが犯罪に遭いにくい町」

8月5日発売のAERAの「子どもが犯罪に遭いにくい町」で、弊所所長清永が、コメントしています。記者の方々と街を歩き、防犯教室も見ていただき、子どもが犯罪被害に遭わないためにどのような街であるべきか、また被害に遭ってしまったとしてもどうしたらよいのか、考えました。お時間あればお手に取っていただければ幸いです。

海老名でおきている3人組の路上強盗に関して

7月中に3件連続して発生している海老名周辺での路上強盗について、弊所清永が、テレビ朝日でコメントしました(8月1日)

高層マンションの空き巣について

高層マンションだからといって空き巣の被害に遭わないわけではありません。樋や排水パイプをつかって下から登る、または屋上から降りてくるドロボウもいます。どのような手口で侵入するのか、どうしたら防げるのか、フジテレビ(特ダネ)の番組作成に弊所も協力しました。7月22日に放送されました。

Ryugasaki crime scene(Yue Mien)

弊所にインターンシップで来ているハーバード大学のユエさんが描いた事件現場のレポートです。日本とアメリカでは、犯罪の質も量も違いますが、日本の街を歩きながら、色んな事に気づき感じていいるようです。どうぞ、読んでみてください。

We visited the crime scene in Ryugasaki of Ibaraki on July 15th around 1pm. A 10-year-old girl living nearby was beaten by an unknown man on July 14th ~4pm to an unconscious state. After the
incident the suspect rode his bike to a nearby bowling alley and went into a bathroom stall briefly before he was arrested. The crime scene and its surroundings are relatively open and the
temperature at the time might have reached ~36 degrees Celsius. The path on which the victim was hurt was separated from the highway on one side by a ~1-meter-high grass field and separated from
the biking lane on the other side by a metal fence. However the exact spot at which the incident occurred was where there was no metal fence and bikers can easily access the pedestrian pathway.
It leaves the victim vulnerable and easy to attack. The grass field also effectively shields the scene from vehicles passing on the highway. Although the residence area (~50 meters away) and a
karaoke studio (~50 meters away in the opposite direction) are not far away there are only a few residents passing by the area during the time of observation.

The residence area contains a total of roughly 5 houses accessible from the path leading to the crime scene. In the order of encounter from the main road the first house appears quite simple and
unfurnished has two barking dogs has an outer wall with graffiti and has windows that can view the main road. The opposite house is also by the main road and appears better built. The 3rd
4th and 5th houses all appear uninhabited (with fences or blocked off) with poor maintenance of surrounding plants and tools but there are more than 5 cars parked in an empty lot. The area
would make a 10-year-old child vulnerable to vicious behaviors since there are few or none neighbors who can watch over the child and many tall fields and trees concrete walls or houses a
suspicious person can hide behind easily.

Overall there are relatively few shady areas around the scene but many places one can approach the victim without being noticed in advance. From a child’s perspective the view is almost
completely shielded by the grass fields and partially shielded by the fences and the height difference of the paths. There are litters and empty cans around the scene. Two main things I’ve
learned from the observation are: viewing the scene from the victim’s (child’s) perspective can be very valuable and bad maintenance of the neighborhood and a lack of interpersonal interaction
can make an area dangerous.

7月15日午後1時前後に、その前の日の午後に茨城県龍ヶ崎の10歳の女の子が殴られ、意識不明の状況になったという事件現場を歩きました。36度ぐらいの熱さで、殴った現場は歩行者の道で、片一方が国道と1メートルの高さぐらいの草場が離れていて、もう一方も1メートぐらいの金属柵を区切られています。しかし、犯罪現場はちょうど草も柵も区切られていない、どの方面からも近づけるところで、被害者当時は傷つけられやすい状態になっていたじゃないでしょうか。草場も、子どもと同じぐらいの高さで、国道の車から見ると現場の状況はまったく分からないと思います。その近く(50メートルぐらい)カラオケ場と住宅もありますが、現場観察していた間に、その場の前に通った人は若干名しか見られなたっかです。

住宅区で建物は五軒ぐらいありますが。外から入ると一番近い建物は、落書き、高い草と吠えている犬があります。道路を見える窓もありますが、人の姿をぜんぜん見られなかったです。他の家も、荒れている状態で、周りの環境はあまり整えていないみたいです。その住宅に住んでいる子どもにとっては、危ない環境だと思います。人目はまったくいないの上、駐車場、家の外の壁、高い草、植物が茂っているところが多くて、不審者にとっては隠しやすい場所ではないでしょうか。

全体的に見ると、犯罪現場の周りに、陰があるところは少ないですが、子どもの視点から見えない場所が多いと思います。草は子どもと同じ高さで、自転車の道と区切られているところの段差と柵も自転車の道から来る人の様子を隠れています。落書きと地面に落ちたごみもあります。龍ヶ崎から習った点は二つがあります:一つは自分の視点だけではなく、被害者(この場合は子ども)の視点からも現場をよく見ること、二つは整えていない、人が少ない場所は危ないところであることです。

外国語版安全学習ノートが完成しました。

外国から来日した方、そのお子さん向けの母国語「安全学習ノート」を作成しています

弊所では、日本の国際化、具体的には留学生や観光やビジネスの活発化にともなう外国の方々、また日本語が十分使用できない子どもの増加にともない、それらの方々、その子どもの日本における犯罪遭遇危機を事前に回避するための「学習ノート」をその国の母国語で作成しました。今後特にアジア諸国の言葉を中心に作製しています。今後更に追加する予定です。

まだ日本語を含め5カ国の「学習ノート」ですが、今後さらに国数を増やして行きたいと思います。言語は、現在、日本語、英語、中国語、韓国語、インドネシア語、タガログ語です。入手希望の方は、当研究所に電話、メールでおたずねください。実費で頒布します。

このノートの作製に際しては、アメリカ・ハーバード大学から弊所で研修のため来日している「ミュウさん」(同大3年。))が中心になってやってくださいました。また、文部科学省の留学生センターの学生さん達の協力も得られました。

オレオレ詐欺(母さん助けて詐欺)の研究を始めました。

「オレオレ詐欺(母さん助けて詐欺)」の研究を始めました

2015年までの時間を掛けて上記詐欺事件の研究を受託し始めることとしました。驚いたことに「詐欺被害者のケース研究」の組織的検討は被害者のプライバシー保護等の情報入手が難しく、ほとんどなされていないことが分かりました。この問題をクリアーして研究を進めたいと思います。

「いじめの深層を科学する」が出版されます。

「いじめの深層を科学する」が99日に発売されます

随分と時間を掛けてしまいましたが、ミネルヴァ書房より発売されます。恐らくこの書のような包括的特異な視点で書かれた本は、全くといって無いでしょう。一度手にとってください。必ず共鳴していただけることと思います。

防犯ボランティアの先生方が安全教育の先生に!

昨日は、静岡県主催の、体験型防犯教室「あぶトレ」が行われました。講師は、県の防犯まちづくりアドバイザーのみなさんでした。学校との打ち合わせ、授業の組み立て、準備、すべてアドバイザーの方々が行いました。しかも昨日は1年生を一時間、2年生を1時間と、かなり大変なスケジュールでしたが、学年によって内容も少し変え、とてもよい授業でした。
今回は県の中部のアドバイザーが中心でしたが、次回から東部、西部と続きます。防犯ボランティアの方々が安全教育の先生として学校のカリキュラムに入っていく、素晴らしい第一歩でした。

出典の明記をお願いします。

出典をきちんと表現して下さい!

当研究所が開発しました「近づきやすい」and/or「逃げやすい」の理論的妥当性が事件によって証明されつつあります。(新刊予定、小学館「犯罪と地震からの危機・その時どうする」参照)。

しかし同時にこの命題をお金儲けに使っている講演者や評論家が輩出しております。使うことが悪いというのではありません。使用に際しては、開発者や出典を明確にしてもらいたいのです。お願いします。

再三この点を注意してきましたが、もし、この注意を聞いていただけない場合は、その方の名前を載せることもあります。

よろしく御願いいたします

茨城県龍ヶ崎市女児殴打事件現場実査②

事件現場
事件現場

茨城県の現場にかぎらず、犯罪者にとってやりやすい場所、というのがあります。

犯罪者は「近づきやすい」「逃げやすい」「(犯罪者から見て)イメージがよい」場所を選んでいきます。

近づきやすいとは、図のような場所のことです。

逃げやすい、とは、場所、時間、人の問題がそこに現れます。

犯罪者はさらに「ここはいいな」というイメージを持つ場所を選んでいきます。

子どもたちには、「ひまわり」という言葉で教えています。

茨城県龍ヶ崎市の女児殴打事件現場調査①

事件現場
事件現場

本日(7月15日)茨城県龍ヶ崎市庄兵衛新田町でおきた、女児殴打事件現場調査に行ってまいりました。

(詳しくは犯罪事件調査活動~事件現場に学ぶ~をご覧ください。)

まだ、事件の全貌がつかめず、容疑者がなぜこの場所で女児を殴打したのか不明な点は多々ありますが、一つ言えることは、非常に犯罪を「やりやすい」場所ではあったということです。側道と国道6号線の間のこの道は、非常に松戸の事件現場と酷似しています。

犯罪者は「近づきやすく」「逃げやすい」「いいなというイメージの場所」を狙っていきます。まさにこの現場は、一見見通しは良いですが、横からは見えにくく「近づきやすい」、横道、裏道が近くにあり、「逃げやすい」、そして普段人通りがないので人目がなく、反対側に飲食店もあるが視線が通りにくく、車の音で、悲鳴を上げたとしても音が通りにくい、まさに「(はんざいしゃからみて)いいな」と思わせる場所でした。

こういう場所で子どもの安全を守るにはどうしたらよいか。3つポイントはあります。一つは、環境を整えること。犯罪者はその土地が荒れているかいないかを見ていきます。草がぼうぼう生えているか、放置自転車があるか、落書きがあるか、掲示板が汚れているかなどです。なぜか。住んでいる住民が、その場所をきれいにしようと努力しているところは、もし自分が悪いことをすると見とがめられる確率が高いからです。しかし荒れている場所は、もし自分が悪いことをしても許される=つまり誰も見とがめられないと思うのです。  側道や、国道の横は、責任の所在があいまいで全国どこでも荒れている場所が多いのが現実です。しかしこれを放置していると、子どもや女性への犯罪、また高齢者を対象としたひったくりなども次々と起きてきます。環境をきれいにすることは犯罪防止につながります。

 二つ目は、見守りの目を強化すること。これは登下校の時のみならず、子どもがふらっと一人で歩いていたら、地域の人は「あれ、子どもがひとりで歩いているな、大丈夫かな」と視線を投げかけてあげることです。ただ、今回の場所は、地域の目が行き届きにくい場所でした。では、こういう場合どうしたらよいのか。それが3つ目の「子どもに安全基礎体力をつける」です。

 歩く、見る、きっぱり断る、叫ぶ、鳴らす、走る、地べたに寝転んで抵抗する、ひじを挙げてしゃがんで前に走る、噛みつく、などの行動がとっさにできるようにすることが必要です。(詳しいプログラムはこちらのページ)。それには、1.危機がどんなことなのか、どういうことをすれば回避できるのか「知る」、2.今どういうことをしなければならないか自分で「考える」、3.勇気を出してくじけずきっぱりと「行動する」ようにすること。

これは口で言う、耳で聞くだけでは到底できません。

走って逃げる、20メートルは走る
走って逃げる、20メートルは走る

実際にかばんを捨てて走って逃げる、それも相手と対峙したときに6メートル離れた段階で気付き振り返って20メートル走る(写真)、50メートル離れたところでも70デシベルの声は出せるようにするなど、科学的な根拠に基づく体験が必要です。

国道からは見えにくい場所であった
国道からは見えにくい場所であった

これから夏休みです。不安に思う保護者の方々、先生方も多いと思いますが、危ない人(「はちみつじまん」)、危ない場所(「ひまわり」)はどこか(危ない人、危ない場所に関しての詳しい説明はこちらのページ)親子で確認し、家の近くを歩いてみましょう。いざという時に駆け込める場所も確保。それがない場合は、非常に気を付けて歩く必要があることも確認

。いざというとき、声が出せるか(パパー、ママ―でもよいので出す練習をする)、ただ声を出すのではなく、体をくの字にして、手足を振りながら前進で危機を伝えられるか、20メートルは走って逃げれるかなど、親子でやってみましょう。

茨城県龍ヶ崎の事件について

このところ、子どもが被害にあう事件が相次いでいます。

しかし、今回の龍ヶ崎の事件は、今までとはちがう事件であり、もっと情報がでないとまだ何も言えませんが、調査を重ねたいと思っています。(清永奈穂)

小学校、特別支援学校、高等学校の授業と、夏のワークショップのお知らせ

先週は、特別支援学校、青山の小学校の放課後くらぶ、高等学校で、体験型安全教室を行いました。

私たちは、発達段階に沿い、犯罪者の行動を分析したプログラムで、体験的に授業を行っています。

犯罪者が何メートル先から狙っているのか、どんな場所で狙うのかなど、科学的な実験がベースとなっています。

7月29日には、文京区教育の森教育センターで、このプログラムのワークショップを行います。まだ、若干空きがございますので、ご希望の方、ぜひご参加ください。

対象:年中ー小学3年生親子

時間:午前10時―11時

お申し込み先:info@safety-education.org

(担当 原)

朝日新聞に体験型安全教育プログラムについて掲載されました。

6月8日の朝日新聞朝刊に、弊所の体験型安全教育プログラムの記事が載りました。記者の方(男性、小学1年生のお子さん有)が、とことんプログラムを試してくださいました。体験的で実践的なとても良い記事です。子どもの事件が相次いでいる今、ぜひ、読んでみてください!

読売新聞コメント「不審者情報共有できず」

7月5日読売新聞に「不審者情報共有できず」という記事が掲載され、清永のコメントものりました。
「共有すべき前兆事案の基準がないと今後も今回と同じような連携不足が起きる可能性がある。国や自治体は地域の実情に合わせた判断基準を示す必要がある。共有した情報に基づき、学校、家庭、地域、警察が警戒レベルを一緒に上げ下げして行動することが重要だ

前兆の質と量を測ることは非常に難しいですが、
あとから「そういえば」、「ああしていれば」ということを繰り返すのではなく、基準を作り、その場その場に応じた対応をする努力をするべきだと思います。

練馬児童刺傷事件について 2

昨日、栃木県防犯リーダー養成講座で講義を行ってまいりました。練馬事件の翌日でもあり、参加者の皆さんは真剣に耳を傾けてくださいました。子どもの安全確保をするには、どうしたらよいのか、昨日のような事件を起こさせないためには何ができるのか、考えながら講義を進めてまいりました。

今回事件では、見守ってくださっていた交通指導員の方が身を挺して子どもたちを守ってくださいました。怖かったことともいますが、子どものためを思って勇気ある行動をしてくださいました。指導員の方の行動は、事件があれ以上悲惨なものにならずに済むための抑止効果があった、と思います。本当に頭が下がります。

しかし、それでよいのでしょうか。大人が命を懸けて子どもを守ってくれるのであれば、子どもも、自分で頑張る力をつけていくことが必要ではないでしょうか。自分で守る力が弱いうちは守っていただく部分が多くてよいのですが、だんだんと自助から共助へと力を蓄え、一緒に街を安全にする大人に育っていかなければならないと思います。

今、安全教育は試行錯誤されながらなされています。しかし、私たちの研究結果では、場当たり的な対蹠的な教育では、子どもたちが実際に被害に遭った時に何もできなかったという子どもが5人に一人、防犯ブザーも最新の調査では1%の子どもしかならせていません。

発達段階に沿った、意図的系統的な教育が地道になされなければ、いつまでも子どもは安全基礎体力がついて行かないことは明らかです。

では、誰が、どこで、何を教えればよいのか。

それはもう答えが出ています。

まず何をどう教えるか、ですが、体験型安全教育をますますすすめていくことなのです。誰が教えるか。それは、現場の先生とともに、今、各地で勉強されている地域の防犯のプロ、そう、防犯ボランティアの皆さんなのです。

静岡県では、県の一大プロジェクトとして、防犯ボランティアの方々が学校に赴き、体験型安全教育を進めるプロジェクトが始まっています。

全国で「安全学校」が自治体によって設けられ安全ボランテイアの育成が進められています。実際はどうでしょう。ボランテイアの育成、特に実のある育成は進んでいるでしょうか。おそらく静岡のようなボランテイアの活動を見る事は少ないのではないでしょうか。

 ボランテイア育成に一つのプロセスがあります。それは安全学校で学んだからすぐ実のある活動に結びつく、と言う事はないのです。

  ①学ぶ市民→②考える市民→そして③行動する市民

という流れの中で市民活動が実を結んでいくのです。まさにこのプロセスに沿って、市民による、次世代市民のための、市民安全教育が静岡県で始まっているのです。すばらしい事です。県外から講師を呼んで・・・・・云々というのでなく、市民自ら中心になって「地域の子どもは地域で育てる」ことが始まったのです。

全国防犯協会連合会も、全国の防犯ボランティアを体験型安全教育の指導ができるよう、育成を始めています。

ともに、地域の子どもは地域で安全に育てること、地道ではありますが、大変重要なことです。次の事件が起きないよう、見守りと教育、早急に進めていく必要があると思います。(清永)



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練馬児童刺傷事件ー事件に前兆はある。それをとらえること。

今回の練馬の児童刺傷事件ですが、「不審者がわからない人が突然襲ってきたら防ぎようがない」というコメントが新聞に載っていました。しかし、実はこれは誤解で、ほとんどの事件の場合前兆があります。この前兆を捉えて対処するのが大人の役割なのです。不審な車がずっと止まっている、不審な人がずっと電信柱の陰でたっている、あとから「そういえば」ということはたくさんあります。早くに気付いて警察に相談する、声をかける、と言ったことで未然に防げることは多々あります。どうしようもない、とあきらめるのではなく、早くに前兆を捉えることが大切です。

「逮捕の男、再三トラブル=隣の校区で「注意情報」―男児切り付け事件・東京
時事通信 6月28日(金)23時9分配信
 東京都練馬区の小学校前で男児3人が切られ、重軽傷を負った事件。銃刀法違反容疑で逮捕された男(47)は、現場から約500メートルの一戸建てに母親と住み、庭先で奇声を上げて通報されるなど近所とトラブルを繰り返していた。
 男の自宅は事件があった学校の隣の小学校の校区。この校区では4日前、登校に付き添っていた父親が殴られる事件が発生。今回逮捕された容疑者とよく似た男による事件が続き、保護者の間で注意を呼び掛けるメールが回っていた。
 男の母親によると、男は以前営業関係の仕事をしていたが精神疾患で通院し、3年ほど前から仕事に就いていなかった。28日も病院に行く予定だったが、午前11時半ごろ「旅行に行く」と言い出し、車で家を出たという。母親は「世間をお騒がせして申し訳ない」と話した。
 近所の住民によると、男は以前から何度も庭先で大声を上げるなどしており、通報されパトカーが来たこともあった。 」



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子どもの安全体験教育施設づくり

発見:画期的な生きた「子どもの安全体験教育施設づくり」

静岡県で生きた「子どもの安全体験教育施設づくり」が誰に知られることなく市民の手で工夫実現されようとしています。

街の商店街の通り1本をそのまま活用し「子どもの安全体験施設」にしてしまおうという試みです。

こうした試みは、日本いや世界的にも見たことのない試みです。

地域の子どもは地域で育てる、商店街の活性化、子どもの体験教育の3者が結びついた非常に画期的な試みであることは間違いありません。

いま市民が共同してこの試みのための教育プログラムの完成を進めています。

その進行に従って順次みなさんにお伝えいたします。



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東京都心女性刺傷事件

東京都女性会社員深夜刺傷事件現場実査及び印象記(1)

実査と云うより正確にいうなら「『テレビ朝日』現場からの報告」に参加させていただいたことによる参加観察報告である。

観察期日:2012125日(水曜日)

観察時間:午後11時~午後12

場  所:小田急線南新宿駅近接事件現場路上

者:清永賢二・清永奈穂

●現場観察に到るまでの経緯

 清永賢二は5年前に倒れたが幸いに歩行に少しの不自由が残ったくらいで済んだ。最近は板橋の主婦強盗殺害現場に赴くなども可能となっていた。

 125日午前中に突然テレビ朝日から℡があり、事件発生時間に合わせ事件現場に行くことは可能かとの打診があった。その時丁度今年12月に原稿渡し約束の「いじめ」を書きつつあり、また身体的に少しの不安があったので、一応はお断りした。しかし周囲が「事件現場に行くのは淸永の人生の一部ではなかったか」の説得があり、体が未だ十分でないことを了承して下されば参加させて下されば幸いとの返事をする。了解との返事を頂いたので、清永奈穂を伴い当日夜11時に現場に行くこととする。最終的に当日夜11時から12時までの観察となった。

 こういう機会を与えて下さった『テレビ朝日』の若いスタッフの方々に深く感謝する。的確な質問と現場を見る確かな目に学ぶことが多かった。

●事件概要

2012126日午後11時過ぎ。小田急線南新宿駅すぐ側の路上で近くに住む女性が何者かに刺された。女性は勤務先から帰宅中であった。
 女性は、突然背後から襲いかかった犯人に、脇腹を中心に6カ所を指された。女性は近所の家に助けを求め、住人が110番通報した(テレビ朝日の説明では本人の可能性もあり)。女性は多量に血を流した状態で病院に搬送され、重傷とみられる。
 被害者が入院中で、犯人が逃走中のこともあり、これ以上の襲撃状況、加害者―被害者情報は得られていない(参加観察した711時時点)。

<これまでの印象>

 事件を読むには非常に加害―被害者情報が少なく困難を感じた。しかし現場に赴くことによって十分ではないが、事件発生時間での事件現場を読み説くためのポイントは得られたと思われる。

      (この稿続く)



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キッズワークショップカーニバル in いしのまき で体験型安全教室を行いました。

 11月4日、キッズワークショップカーニバルが石巻で開催され、弊所も出展いたしました。大街道小学校の体育館を会場に様々な企業が集まり、子どもたちと一緒に楽しいワークショップが行われました。私たちもはちみつじまんパズルやセットを持参し、子どもたちとお話ししながらふれあうことができました。

 また東北福祉大学や東京学芸大学の学生さんもたくさんボランティアとして参加しており、若者の真摯な姿勢に復興への希望が感じられました。

 これからも皆さんと協力し継続して活動を行っていきたいと思います。

日本安全教育学会「小学校の防災教育の再構築について 5分8秒を生きる」

11月3日に大阪教育大学にて開催された日本安全教育学会で弊所代表の清永奈穂が「小学校の防災教育の再構築 5分8秒を生きる」と題して発表いたしました。

大きな地震の時、子どもたちが真っ先に遭遇するのは大きな揺れです。阪神淡路大震災の際には、余震までの間に6000人が圧死しました。その間5分8秒と計算し、その大きな揺れの間にいかに自分で自分を守ることができるかを考えるための仮説提示型の研究を発表したしました。

会場のフロアーからは、「このような調査を被災を経験した被災地の先生方や保護者、また全く経験したことのない方たちからも協力をお願いし、比較してみると非常に有効ではないか」とのご意見をいただきました。ありがとうございました。

大きな地震が起きることは避けられません。5分8秒の間自分の力で命が守れるよう、これからも研究を精査していき、体験型安全教育につなげていきたいと思います。

NHKあさイチ「性暴力からわが子を守る」

10月31日NHK「性暴力からわが子を守る」に弊所代表清永が出演しました。

http://www.nhk.or.jp/asaichi/2012/10/31/01.html

「犯罪行動生態学序説」とでも称する本を書くこととなりました

「犯罪行動生態学序説」とでも称する本を書くこととなりました

淸永賢二・清永奈穂を中心として、このテーマでの本を書きます。「大泥棒」を書き上げる際に参加した「猿の義ちゃん」も再度知惠を提供してくれます。取り締まる側の視点も入れる事としております。

泥棒だけでなく殺人などの巨悪犯事件にも具体的に言及したいと思います。また高度成長期以降で起こった個別事件事例も取りあげ記述したいと思います。

幸いなことに出版社がOKを出して下さいました。体の続く限りの中で書いてもよろしい、ということでした。

過去に調査したデータ、聴き取り、現場地図などを用いたものと成りそうです。©清永賢二

「いじめはなぜおこるのか」ではなく「いじめはなぜ爆発的におこらないのか」の視点から本を出版します。

「なぜいじめは起こるのか」ではなく「なぜいじめは起こらないのか」の本を書きます

「いじめはなぜ起こるのか」ではなく「いじめはなぜ爆発的に起こらないのか」の視点からいじめ問題を読み解く本を出版します。

 人間の本性からいじめ心を全く駆逐することは出来るのでしょうか。いじめ心を全く持たずに大人になった人はいるのでしょうか。

またかって発達心理学で「gangage」の時代の重要性が説かれました。今のいじめ問題の解決は、この「gangage」の時代を消し去ろうという企てではないかと考えられます。この時代を経ない子どもが大きくなって創る社会はどの様な社会だろう。いじめの全くなくなった社会はどんな社会だろう。

想像は膨らみます。いじめを容認するのではありません。しかし今の人間観の浅いいじめ追究には様々な疑問を産みだされます。

清永奈穂と清永賢二は、今問題を考え出版する事となりました。子どもの心の安全を考える上で重要なテーマだと思うからです。幸い出版社の方もOKを出して下さいました。

考えに考えてみたいと思います。

「ダ・ヴィンチ」に「犯罪者はどこに目をつけているか」書評が掲載されました。

犯罪者からみた「やりやすい」街
犯罪者からみた「やりやすい」街

「ダ・ヴィンチ」にて、「犯罪者はどこに目をつけているか」の書評が掲載されました。犯罪者の行動生態、犯罪に強いコミュニティづくりなどご興味のある方、ぜひお手に取っていただければ幸いです。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121025-00001091-davinci-ent

光文書院月刊誌「子どもと保健」に「危機が子どもを大人にするー体験型安全教育の必要性」が掲載されました。

光文書院の月刊誌「こどもと保健」に清永奈穂の「危機が子どもを大人にする」が掲載されました。

「いじめ」の構造図が読売新聞に掲載されました。

いじめが生じる教室の中の構造図(清永賢二作成)が、読売新聞に掲載されました。

読売新聞で体験型安全教室が紹介されました。

10月21日、読売新聞に私たちの体験型安全教室の様子が掲載されました。
写真部の記者の方による写真が素晴らしく、またアングルも面白く、今までにない記事にしてくださいました。
お母さんが子どもをしっかり抱いているところ、子どもがうれしそうに走って来るところなど、子ども達や参加してくださった方々の様子が生き生きと映し出されています。
どんなに怖いことがあっても、お母さんのところにがんばって帰ってきてね!というメッセージをしっかりと写真で伝えてくれた読売新聞のSさん、ありがとうございます

「簡単な体験型安全基礎教育施設の作り方マニュアル」作成中

「簡単な体験型安全基礎教育施設の作り方マニュアル」作成中

安全基礎教育の完成により、それを実際に子どもたちに体験させ教育するための「ポータブルな体験施設」をどのように安価で簡単な工夫で創りあげればよいかの検討が始まりました。

これには、有力なNPO団体の方々との協働(コラボレイション)が組まれ進んでいます。

 既に犯罪に関しては検討が終了しています。後は地震だけです。

皆さんには早い段階でお伝えできると思います。

このお知らせは、これから「子どもの安全研究活動」のコーナーで順次お知らせいたします。

秋田・大分での「安全安心まちづくり防犯大会」

秋田魁新報
秋田魁新報

先週11日に秋田で、今週16日大分で行われた「安全安心まちづくり防犯大会」にて、清永奈穂、清永賢二が基調講演講師としてお話しいたしました。

清永奈穂は「新しい防犯ボランティアの活動の形ー体験型安全教育のすすめ」について、清永賢二は「急所を防げ!ー犯罪予防のための基本知識」についてお話ししました。

大分も秋田も熱心な活動をされている方が多く、
大きなホールでしたが、活発な意見が交わされました。

ご参加くださった皆さま、
県の方々、本当にありがとうございました。

秋の子ども110番めぐり 

来週23日、大塚児童館にて、「子ども110番めぐり ハローウィーンバージョン」を行います。
児童館で創ったお化けの衣装を着て、子ども110番の家めぐりを行います。今年でもう3年目になるこのイベント、子ども達も、110番の家の方も楽しみにしてくださっています。
大塚児童館の先生と、NPO法人とらいあんぐるさんが中心となって企画、弊所もお手伝いしています。
子ども達とご近所の方々が顔を合わせて触れ合う絶好のチャンスです。奮ってご参加ください。

「安全基礎教育の進め方」の研究紀要が完成

「安全基礎教育の進め方」の研究紀要が完成

大地震に関する安全学習ノートが出来上がったことで、犯罪と地震の2大子ども安全問題を教育的視点から解きほぐすことができるようになりました。

そこで20075月に皆さんにお伝えし期待していただいていた犯罪と地震の学習ノート2冊をまとめ、安全基礎教育の入門書及び子どもへの指導教育プログラムを記述した「体験型安全基礎教育の進め方」が本研究所の紀要として完成しました。012/10/17。

この紀要は後ほど(株)ステップ総合研究所の出版物として皆様のお手元に届ける予定です。早く欲しいという方には、実費でおわけいたします。

内容は安全基礎体力づくりのための20メートルの意味、これまでに成されたカバンを捨てて走ることの重要性、不審者の見分け方、地震揺れ初めの8秒間の対応等について記述しています。

お気軽にお問い合わせください TEL 03-3946-5203 office hours 9:00-18:00<土・日・祝日除く>

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